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2018年9月19日 (水)

女性の腕振りの謎

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街を歩いていると、腕をものすごい勢いでブンブン振りながら、悠然と歩いている人を必ず何人か見かける。


下手をしたら腕が一回転しちゃうんじゃないかというくらいの勢いで、うかつにその人の後ろを歩いたりしたら一発KOされること間違いなしである。


そのような激しい腕振りをして歩くのは、なぜか100%女性で20~30代の年齢層が大半を占めている。


ちなみに男性でこのように激しく腕振りをして歩く人は、私は今のところ一人も見たことがない。


女性にはなぜこのような激しい腕振りをして歩く人がいるのだろうか・・・・・・。


「激しい腕振り」をよく観察していると、いくつかのタイプに分かれることが分かる。


最も多く見られるのは「ノック型」で、腕を勢いよく振って、ピークまで来たところで、ドアをノックする時のように、手首のスナップを利かせるタイプだ。


「手の甲側に手首を返す」と言ったら分かりやすいだろうか。


なんだか一発で腱鞘炎になりそうな手首の使い方だが大丈夫なのだろうか。
人のことながら心配になって来る。


原因不明の腱鞘炎で悩んでいる女性のかたは、一度自身の歩き方を検証してみた方がよいだろう。


「腱鞘炎だけに・・・」


思わず駄洒落を言ってしまったが、極めてまじめな話であるので、誤解しないでいただきたい・・・・・・。


「チョップ型」の腕振りもよく見かけるタイプだ。


先ほどの「ノック型」は手を軽く握って腕を振るが、「チョップ型」の手の形は、終始「指を閉じた状態の平手」で、まるで手刀で空気を切るように、「シュッ、シュッ、シュッ!」と鋭く腕を振る特徴がある。


「アンダースローのチョップ」と言ったら、分かる人にしか分からない表現だろうか・・・・・・。


「スナップ型」は「チョップ型」のように平手だが、「チョップ型」と違って指に力は全く入っていない。


普段の平手の状態から大きく腕を振って来て、ピーク近くで手の平が上を向き、指先でペロンと何かに触れるように見えるタイプだ。


多くの場合、手の平側に軽く手首のスナップが利いているが、中には指先が手首に触れるんじゃないかというくらい、強くスナップを利かせている女性もいる。


「スナップ型」は別名を「エロ型」と言い、そのしなやかな指先の動きを見ていると、よからぬことを想像してしまうのだが、あくまでも「激しい腕振り」の一つのタイプであることを忘れてはならない。


しなやかに「ペロン」とソフトタッチしているように見える指先だが、じつは強力な破壊力を秘めていることを肝に銘じておこう・・・・・・。


破壊力といえば「パンチ型」を忘れてはならない。
見た目も実際の破壊力も恐らく最強だろう。


手は腕の振り始めからピークまで終始「にぎりこぶし」で、グーパンチを振り抜くイメージの、危険極まりない腕振りといえよう。


「アンダースローのバックブロー」という、ボクシングの常識を覆すパンチなので、軌道が読みにくく、KOされる選手が続出すること間違いなしである・・・・・・。


最後にご紹介するのは「サイドスロー型」で、横に腕を振る珍しいタイプだ。


横に腕を振るとは言うものの、真横ではなく、やや下向きだが、それでも腕振りとしてはかなり特殊で、横から腕が出て来る印象が強い。


このタイプは腕の振り幅が大きく、後方から追い抜こうとする人の進路を阻むことが出来る。
手の形は力の入っていない普段の手の形であることが多い。


「サイドスロー型」は腕の振り幅が大きいので遠心力がすごい。
ボクシングのバックブローに近い威力がある。


また、「サイドスロー型」は自分が思っている以上に腕が伸びて来る特徴がある。


後ろから余裕を持って追い抜こうとしたら、ピークで予想以上に腕が伸びて来て、見事にKOされてしまった、なんてことにならないように、細心の注意が必要である・・・・・・。


これまで「女性の激しい腕振り」について、様々なタイプをご紹介して来た訳だが、私が中学生のころ、この激しい腕振りに果敢に挑んで行こうとする友人がいた。


結果は明らかだったので、皆で「やめておけ」と止めたのだが、彼は「俺は絶対に勝つ自信がある!」と聞く耳を持たなかった。


そもそも、何に対して勝つつもりなのか、どこから来る自信なのかさっぱり分からない・・・・・・。


彼が言う勝利の条件は、女性の激しい腕振りを、自らの股間で受け止め、その痛みに耐え抜き、何事もなかったかのように、平静を装っていられることだという。


痛がったり、倒れこんだりしたら、その時点で負けになるとのことである。
もはや阿呆としか言いようがない・・・・・・。


激しい腕振りを股間で受け止めるということは、高さの問題から「サイドスロー型」はまず無理で、スルーしなくてはいけないタイプだろう。


更に「パンチ型」は危険極まりない威力が想定されるので避けた方が無難だ。


あとは「ノック型」、「チョップ型」、「スナップ型」をお好みでということになるが、そう都合よく好みの型と遭遇するはずはない。


とりあえず、第一希望は一番ソフトに見える「スナップ型」ということになったが、彼が言うには「一番難易度の低そうなスナップ型をクリア出来なければ、その後のタイトルの防衛はありえない」のだそうだ。


私たちは「バカじゃねえの」という言葉を必死に飲み込みながら彼を送り出した・・・・・・。

 

Photo_2
決戦の日は彼が決意表明をして5日後に突然やって来た。


学校の帰り道、住宅街の脇道から角を曲がって現れたその女性は、これでもかというくらい激しく腕をブンブン振って悠然と歩いていた。


よく見ると指先をピンと伸ばした「チョップ型」だった。


第一希望の「スナップ型」ではなかったが、5日も待たされた彼は何の迷いもなく、我々に「行く!」と一言だけ残していざ決戦のリングへ向かった。


普段はブサイクな座敷犬のようにしか見えない彼の顔だが、その瞬間はちょっと格好良く見えた・・・・・・。


彼は素早く女性の背後を取ると、腕振りの軌道を瞬時に頭に入れる。


チョップ型は「シュッ、シュッ、シュッ!」と、まるで空気を切るように、鋭く、素早く腕を振って来る。


あの切れ味抜群の手刀が彼の股間にヒットしたら、彼の貧弱な珍棒など一瞬でスッパリと切れて、プロペラのように回転しながら、どこかへ吹っ飛んで行ってしまうのではないか・・・・・・。


そんな恐怖や不安を打ち消すように、彼は意を決して自ら手刀の軌道に飛び込んで行った。


誰もが一瞬目を閉じていた。


次に目を開けたわずか数秒の間に彼の姿は視界から消えていた。


「あれ?」


私たちは慌てて現場に駆け付け、あたりを見回すと、彼は道から数段低くなっている畑に落ちていた。


やわらかい畑の土に横たわっている彼は、一目で悶絶していることが分かった。


誰が見ても完敗、KO負けである。


ズボンを履いているので珍棒の安否は不明。
行方不明になっていないことを祈るのみだ・・・・・・。


彼をKOした「チョップ型」の女性は、少し離れた場所で口に手を当てて、畑に横たわっている馬鹿な男を覗き込んでいた。
まるで自分がこの事故を引き起こしてしまったかのような表情をしている。


しかし、これは事故なんかじゃない。
彼は単純に勝負に負けただけだ。


「YOU WIN!」
私はその場で彼女にそっとつぶやいた・・・・・・。


(画像上は古民家の十五夜飾り、画像下はテングタケの幼菌)

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