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2019年12月23日 (月)

恐怖や苦痛に耐えたがる人々

Photo_20191222081601

人はなぜ怖いと分かっているのに、わざわざそれを体験しようとしたがるのだろう。
例えば絶叫マシーンがそうだ。


最近のジェットコースターの中には、発射速度が僅か1~2秒程度のロケットスタートで、最高速度は時速100㎞を軽く超えるものがざらにある。


カーブでは遠心力で体が空中に放り出されるんじゃないかという恐怖に襲われ、高速で突入して行くループでは、もはや上下の感覚すら分からなくなり、その混乱がまた恐怖を倍増させることになるのだ。


そして乗車中、常に付きまとうのがシートに体が押し付けられる強烈なGで、むしろこちらの方が体の負担は大きいのかもしれない・・・・・・。


しかし、座席にちゃんと座れるものはまだいい。


絶叫マシーンの中にはブランコのように脚を空中に投げ出した状態で乗車するものもある。
その状態で捻りながら回転したり、ループで大きく回転させられたりするのである。


更には高層ビルの最上階から、高速で真っ逆さまに地上に落下して行くようなものまであるのだ。


ここまで来ると、もはや宇宙飛行士が行う訓練である。
宇宙に行くわけでもないのに、なんでこんな体験をしなくてはならないのか。


私は月や火星に行く予定はないので、出来る限り絶叫マシーンには近付かないことにしている。


そもそも絶叫マシーンは、なぜ怖い思いをさせられるのに、金を支払わなくてはならないのだろう。
まず、そこが納得がいかない。


そんな危険なマシーンに乗ってもらいたいと言うのなら、逆に金を出すのが筋というものだ。


なぜ金を払ってまで、絶叫マシーンに乗りたいと思う人がいるのだろう。
私にはそれが全く理解出来ない・・・・・・。


遊園地サイドは、きっと「安全は保障されている」と言うだろうが、私は世の中に「絶対」はないと思う。


そもそも安全な乗り物を目指すと言うのなら、なぜ絶叫マシーンはオープンカー仕様なのか。
そこがまずおかしいではないか。


もしも、電車や新幹線がオープンカー仕様だったら、きっと誰もが「危険」と判断して、乗ろうなんて決して思わないはずだ。


それが「絶叫マシーン」という名前が付いただけで、危険を危険と感じなくなるのだから、人の心理というのは全くもって理解出来ない・・・・・・。


しかも、絶叫マシーンは電車や新幹線と違って、平らな場所を走るのではなく、わざわざ急な傾斜のあるレールを走ったり、捻りながら回転したり、ループで大回転させられたりするのだ。


いつどこで安全バーやシートベルトが外れて、体が空中に放り出されないとも限らない。


ハムスターが回し車を高速で回し過ぎて、空中に「ビュ~ン!」と放り出されてしまう映像を見たことがあるだろう。
いつ自分がああなるとも限らないということをよく考えてみて欲しい。


それにしても、ハムスターはあれで全く怪我をせず、「ケロッ」としているのだから大したものである。


人間があのスピードで回転している乗り物から、「ビュ~ン!」と放り出されたら、まず間違いなく即死である。
そういう意味ではハムスターって、案外すごい動物なのかもしれない・・・・・・。


Photo_20191222081701

人は怖いと分かっているのに、なぜかテレビの心霊番組を見たがる。


しかも、それを見たらまず間違いなく、顔を洗ったり、シャンプーをしたりする時に、「背後に何かいるんじゃないか・・・」という恐怖に付きまとわれるということが分かっているのに、「怖いもの見たさ」の誘惑に負けて、ついつい見てしまうのである。


小学生の頃は心霊番組を見てしまうとトイレに行くのも怖かった。


「もしかしたら、トイレのドアを開けたら、学校の怪談などで、トイレに現れると言われている幽霊が立っていて、ドアを開けると同時に、トイレに中に引きずり込まれるんじゃないか」などと考えてしまい、限界までトイレを我慢してモジモジしていたものである。


冷静になって考えてみたら、学校の怪談に出て来る幽霊というのは、学校のトイレ、それも女子トイレに現れるものがほとんどで、男子がそれに遭遇する可能性は極めて低く、そもそも自宅のトイレにいる訳がないのだ。


しかし、心霊番組を見た直後というのは、その世界にどっぷりと浸かってしまっているため、冷静にそんなことを考えている余裕などなかったのである・・・・・・。


心霊番組を見てしまうと、夜寝ることもままならなくなる。


子供のころ住んでいた家は天井が板張りだったので、じっと天井を見つめて寝ていると、木目がなんだかゆがんだ人の顔のように見えて来たりする。


怖くなって目を閉じたはいいが、このまま眠りについたら、知らないうちに金縛りにあっていて、目を開けたらボロボロの甲冑を身に着けた落ち武者が、体の上に乗っていたりしたらどうしようなどと考えてしまい、ますます眠れなくなって来る・・・・・・。


また、子供の頃、家族で心霊番組を見ていた時に、私の右後方から、「ああ~うっ!」などという、苦しそうな男の喘ぎ声が聞こえて来たことがあり、思わず母と一緒になって、「うわあっ!」と悲鳴を上げてしまったことがあった。


しかし、その不気味な喘ぎ声だと思っていたのは、ただ父が屁をしただけだった。


心霊番組は父の間の抜けた放屁の音すら恐怖に変えてしまうパワーがあるのだ。


そして父には紛らわしい屁をしないでもらいたいと思うと同時に、この屁に驚いたことが原因で、寿命が少し縮んでいたりしたら非常に腹が立つ・・・・・・。


恐怖とは違うが、人はなぜか苦しさを我慢しようとする性質があるようだ。
例えばサウナに入ろうとする人がそうである。


サウナは高温度、高湿度に耐えて、汗をダラダラとかくことで体を温め、血流の流れを促進し、疲労を回復する効果があると言われている。


しかし個人的には高温度、高湿度なんて夏の蒸し暑さだけで充分である。


私は夏の蒸し暑さが大の苦手なので、夏でもないのに自分から率先してサウナに入って行き、蒸し暑さに耐えてぐったりするなんて、ちょっと考えられない行為である。


サウナの蒸し暑さに耐えて、熱中症になる人も少なくないそうで、そこまでして蒸し暑さに耐えて、いったいなんの得があると言うのだろう。


そもそも日本の夏は天然のサウナみたいなものだと思うのだが、いくら夏に蒸し暑さに耐えて汗をダラダラかいたって、疲労が回復するなんてことは一切なく、逆に夏バテを起こしてしまうではないか。


そんな訳で私は自分がサウナに入っても、「疲労回復、元気百倍!」なんてことには間違ってもならないと思う・・・・・・。


世の中には痛みに耐え続けようとする人もいる。


かかとから出血しながらも、ハイヒールで歩き続けている女性などがそうだ。


かかとに貼られた大きな絆創膏が、真っ赤な鮮血に染まっているのも痛々しいが、世の中には更なる強者がいる。


かかとからダラダラと流血しているにも関わらず、絆創膏も貼らずにハイヒールで平然と歩いている女性がいるのだ。


その様子はまるで額から血を流し、顔面を真っ赤に染めながら戦っている悪役レスラーのようでもある。


昭和の名悪役レスラー、ブッチャーは自ら自分の額にフォークを突き刺して、流血しながら戦っていたことがあったが、ハイヒールでかかとが流血しても、その傷を全く気にする様子もなく、平然と歩いている女性も、きっとブッチャーと同じような心境なのだろう・・・・・・。


(画像上はツルウメモドキの実、画像下はヒュウガミズキの黄葉)



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