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2021年1月10日 (日)

中国の超能力者たち

Photo_20210110093401

1980年代半ばごろから、1990年代にかけて、テレビではいわゆる超能力にスポットを当てた番組が次々と放送されていた。


当時、個人的にテレビでよく目にしたのは中国の超能力者たちで、世界は広いのになぜ中国にばかり、こんなに超能力者が沢山いるのか、不思議に思っていたものだ・・・・・・。


中国の超能力者で私が未だに忘れられないのは、「超宝勝」という見るからに神経質そうな男である。


当時彼は薬ビンの中から錠剤を取り出すというパフォーマンスで、一時話題になったことがあった。


「薬ビンの中から錠剤を取り出す」と言っても、ビンの蓋を開けて中から錠剤を取り出すという意味ではない。


それでは超能力でもなんでもない。


彼は密封された薬ビンを片手で握りしめ、それを上下に振ることで、ビンの底から錠剤を取り出す(勝手に錠剤がバラバラと抜け出て来る)というパフォーマンスをやっていた。


ところが彼の一連の振る舞いは、もはや挙動不審としか言いようがなく、誰が見ても怪しげなものだった。


詳細については省くが、薬ビンの底から錠剤がバラバラと抜け出て来るところが、カバーなしにはっきりと見えているというのなら、ビジュアル的にもかなり不思議なのだが、錠剤が抜け出て来る瞬間、彼は薬ビンをしっかりと握りしめているため、薬ビンの底は全く見えていない状態なのだ。


ところでもし仮に、薬ビンの底から錠剤が抜け出て来るのが、はっきりと見えていたとして、それを見ていた周囲の人たちが驚愕し、「おおっ!すげ~っ!」と歓声を上げたとしよう。


しかし、冷静に考えてみて、それがいったいなんになるというのだろう。


薬を取り出すだけなら、何も超能力など使う必要はないし、普通に薬ビンの蓋を開けて、いつも通り錠剤を取り出した方が、よっぽど早いのではないか。


現実に彼は錠剤を取り出すのに、けっこうな時間を要していたし、取り出す錠剤の数も制御出来ないらしく、バラバラと大量の錠剤をあたりに撒き散らしていた。


薬には適切な服用量が定められている。


早い話が「そんなにいらねえよ」という話である。


このように超能力というのは、「それが出来たところで、いったいなんの役に立つのか」というものがじつに多い・・・・・・。


中国では超能力のことを「特異功能」と言い、超能力者のことを「特異功能人」と呼ぶらしい。


しかし、中国ではそれとは別に、自分は「気」の力を操り、不可能を可能にする「気功師」であると名乗る者も多くいる。


そしてそのような気功師たちの中には、「それのどこが気功なんだよ」と、思わずつっこみたくなるような、非常にバカバカしいパフォーマンスを、大真面目にやって見せるものも少なくなかった。


例えば名前は忘れてしまったが、いい年をした小太りのおやじが、上半身だけ裸になり、胸から腹にかけて針金をぐるぐる巻きにして、気合と共に針金を「ブチッ!」と切って見せるというパフォーマンスをやっていたのを覚えている。


そしてこの針金おやじは、周囲の日本人スタッフの反応など一切気にすることなく、「どうだ!」と言わんばかりのドヤ顔でポーズを決めていたのがなんとも印象的だった。


どうせなら現地調達の針金などではなく、日本から持参したロープで亀甲縛りにでもしてもらい、それを気の力とやらで、「ブチッ!」と切ってもらいたかったものである。


金属の針金が切れるのだから、きっとロープなど容易いものだろう。


そしてもし、ロープを切ることが出来なかったら、日本から同行してもらっている女王様の鞭打ちの刑が待っているというのはどうだろう。


しかし、この針金おやじ、そんなことをしたら、逆に喜びそうな顔をしていたので、罰ゲームにはならないかもしれない・・・・・・。


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で、この針金おやじだが、じつはもう1つ、しょーもないネタを持っていた。


針金おやじはまたしても上半身だけ裸の状態で登場し、今度はいったい何をしでかすのかと思いきや、なんと小さな子供の服を取り出し、「今からこれを着て見せる」というのだ。


もはや気功なんてどうでもよくなっちゃっている気がしないでもない。


そして針金おやじは、「ハーッ」だの「フーッ」だの「ホーッ」だのと、何度も大きく息を吐きながら、最終的にはちっちゃな子供の服を、どうにか着て見せて、またしても「どうだ!」と言わんばかりにポーズを決めていた。


本人は「決まった!」と思っているのだろうが、着ている服は「つんつるてん」で、ポッコリと出た腹が丸出しになっており、見ていて思わず「プッ!」と吹き出してしまったのを覚えている。


ところでテレビで放映されていたのはここまでだったのだが、個人的にはあの子供服をどうやって脱ぐのかをぜひ見てみたかった・・・・・・。


中国の気功師は石やレンガを割りたがる者も多くいた。


これも名前は忘れてしまったが、石を人差し指一本で割って見せると言う男がいた。


用意されているのは、「いったいどこでそんな形の石を拾って来たんだ」というような、ニンジンほどの大きさの割りやすそうな細長い石。


彼はその石を片手でわしづかみにして、もう一方の手の人差し指一本で、この石を真っ二つにして見せると言う。


そして彼はその細長い石を見事に切断して見せたのだが、その割れ目はまるで鋭利な刃物で切断したかのようにまっ平で、それはそれは見事なものだった・・・・・・。


じつはこれ、金属製の台の上でパフォーマンスを行っていたのだが、石を割る瞬間、彼は石を握りしめている方の手で、石を台の縁に叩きつけているように見えなくもなかった。


このパフォーマンスを見ていた多くの人は、石を割る気のパワーは、突き立てられた人差し指から出るものだと思っていたようだが、そのパワー(日本語で言えば力)はどうやら石をわしづかみにしていた方の手から、「えいやっ!」とばかりに出ていたようだ・・・・・・。


また、当時は腹の上に置いたレンガや石の板を、助手がハンマーで叩き割るというパフォーマンスもよく見せられたものだ。


もはや気功と言うより、「ただの我慢大会なんじゃないか?」と思えて来る。


この我慢系のパフォーマンスをする人の中には更なる強者がいて、なんと自分の股間を助手に大きなハンマーで何度も叩かせるのである。


股間を連打されている間、彼は「アイッ!アイッ!アイッ!アイッ!」などと、ものすごい形相で叫んでいるのだが、そんなことをしていったいなんになるというのか。


もはや気功でもなんでもない・・・・・・。


拳法着を着ているからいいようなものの、これが裸にビキニパンツとかだったら、ただのSMプレイである。


やっぱり中国には日本から女王様を連れて行くべきだろうか・・・・・・。


(画像上、野鳥に食べられて、ハナミズキの果実がだいぶ少なくなって来た。画像下、丑年にぴったりの柄をしたチャバネフユエダシャクのメス。冬でも探せば昆虫はいる・・・)


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