「ドラえもん」キャラクターの衣装の変遷
▲アニメ「ドラえもん」は、テレビ朝日で放映がスタートする前、日本テレビで放映されていた時期があった・・・・・・。
私が子供の頃、アニメのキャラクターは、いつも同じ服を着ているものだった。
もちろん現実世界ではありえない話なのだが、アニメのキャラクターは毎回おなじ服を着ていることで、そのキャラクターのイメージを、視聴者に定着させる意図があったのではないかと思う。
これはドラえもんのような長寿番組でも例外ではなく、のび太くんなんてじつに数十年もの間、黄色のシャツに紺色の半ズボンを、ずっと着続けていたものである・・・・・・。
そんな訳で、テレビアニメ版のドラえもんでは、長らく衣装のデザインが変更されることはなかった。
しかし、長い歴史の節目節目で、微妙に衣装のカラーリングが変更されることは何度かあった。
テレビアニメ版のドラえもんで、私が今でも鮮明に覚えているのは、1979年からテレビ朝日で放映が始まった、月曜から土曜までの帯番組である。
これについては以前、「午後6時50分のドラえもん」で詳しく書かせてもらっている。
しかし、じつはテレビアニメ版のドラえもんは、それ以前に日本テレビで放映されていた時期があったのを皆さんはご存じだろうか。
かく言う私も、日本テレビ版のドラえもんは全く見たことがないのだが、当時の設定を掘り返して見ると、日本テレビ版のドラえもんは、登場人物の衣装のカラーリングが、テレビ朝日版のものとはかなり異なっていたことに気付かされる。
まず、のび太だが日本テレビ版では、なんと「のび太の代名詞」とも言うべき、あの黄色いシャツを着ていないのである。
日本テレビ版ののび太は、なんと目の覚めるような真っ赤なシャツに紺色の半ズボンという出で立ちなのだ。
のび太が黄色いシャツを着ていないというだけで、なんだかものすごい違和感を感じるのは私だけだろうか・・・・・・。
そして驚いてしまうのは、ジャイアンものび太の衣装とかぶるように、真っ赤なシャツに紺色の長ズボンという服装なのだ。
そしてその様子は、なんだかのび太とペアルックのようにも見えて来て、思わず笑ってしまいそうになる。
そしてジャイアンは他のキャラクターよりも体がでかいこともあって、のび太以上に違和感を感じることになるのである。
普通はアニメのキャラクターというのは、見映えを重視して、主要キャラクターの衣装については、色がかぶらないように設定されるものだ。
それなのにこれはいったいどうしたことなのだろう・・・・・・。
しずかちゃんの衣装に関しては、上下ともにピンク色で統一されていてる。
これは放送局がテレビ朝日に移り、放送時間が午後7時に変更になってからの、しずかちゃんの衣装のイメージにかなり近いといえるだろう。
ところが衣装はいいとして、しずかちゃんの顔を見ると、「こいついったい誰だよ?」というくらいイメージが違っていて驚いてしまう。
日本テレビ版のしずかちゃんは、なんだかギャグマンガに登場するおとぼけキャラのような、ちょっと間抜けなバカっぽい表情をしているのである・・・・・・。
そんな中、唯一われわれのイメージと変わらないのがスネ夫で、青緑色のシャツに茶色の半ズボンという、テレビ朝日版でお馴染みのあの格好をしていて、なんだかちょっと「ホッ」とさせられる・・・・・・。
▲しずかちゃんは番組の節目節目で、何度かキャラクターデザインが大きく変更されている・・・・・・。
ところでこの日本テレビ版のドラえもんは、1973年に全国放送としてスタートしたのだが、じつは視聴率が振るわず、わずか半年たらずで終了している。
そしてその6年後に今度はテレビ朝日でドラえもんの放送が始まることになるのだが、これが冒頭で書かせてもらった、午後6時50分から始まる、10分間の帯番組なのである。
そして放送局が変わり、新たなスタートを切るということで、この時にキャラクターデザインや設定が全て一新されている・・・・・・。
ちなみに私がテレビアニメのドラえもんを見始めたのは、このテレビ朝日の帯番組からなので、私の中でキャラクターデザインのイメージが固まったのは、この当時のものが基本となっている。
そしてのび太が黄色いシャツに紺色の半ズボンという、あのお馴染みの衣装を身に着けるようになったのも、ちょうどこの帯番組の時からだった・・・・・・。
しかし、多くの世代が認識しているドラえもんのキャラクター設定は、恐らくこの帯番組の頃のものではないはずだ。
ドラえもんの放送時間が金曜日の午後7時に変更になってからのものだと思う。
ちなみに放送時間が変わっても、衣装のデザインは変更されることはなく、帯番組の時のものがそのまま引き継がれた。
しかし、キャラクターによっては、衣装のカラーリングがまるで違うものに変更になっていた。
のび太とスネ夫に関しては、特に変わりはなかったが、なぜかジャイアンとしずかちゃんは衣装の色がだいぶ違う。
帯番組の頃のジャイアンは、からし色の地色に緑色の太い横縞模様が入ったシャツを着ていて、茶色の長ズボンを着用していた。
そしてしずかちゃんの衣装は、上下ともに赤で統一されていて、スカートの裾には細い白色のラインが一本だけ入っていた。
そしてこれが金曜日の午後7時に放送時間が変更になってからは、ジャイアンのシャツの色が、からし色からオレンジ色に変更になり、太い横縞模様も、緑色からクリーム色に変更になった。
そしてズボンの色も茶色から紺色にガラリと変わっている。
私はすでに帯番組の頃のカラーリングが頭にしっかり刻まれていたので、このジャイアンの衣装変更の時には、ものすごい違和感を感じたのを、いまでもはっきりと覚えている・・・・・・。
一方、しずかちゃんは、最初の頃は帯番組の頃の衣装がそのまま引き継がれていたのだが、1981年にキャラクターデザインが見直され、それに合わせて衣装の方も、それまでの赤色からピンク色の上下に変更になっている。
ちなみに衣装のデザインに関しては、帯番組の頃のものがそのまま引き継がれ、スカートの裾にはやはりお馴染みの細い白色のラインが一本だけ入っていた。
そしてこの衣装チェンジに合わせて、しずかちゃんは怖いぐらいに顔がガラリと変わった。
それはもはや「別人?」と思えるほどのレベルで、それまでのおてんばで健康的な印象の顔立ちから、おしとやかで大人しそうな印象の顔立ちへと一気にキャラ変している・・・・・・。
恐らく多くの世代が認識してるドラえもんの主要キャラクターのイメージはこの当時のものだと思う。
それもそのはず、この時に一新されたキャラクターデザインは、じつに20年以上にも渡り、作品として描かれ続けて行くことになるのである・・・・・・。
そして2005年4月、アニメドラえもんは大きな節目を迎えることになる。
高齢化していた声優陣が、ここに来て一新されることになったのだ。
そしてこれに伴い、キャラクターデザインの方も見直されることになった。
そしてこの時に最も印象が変わったのは、またしてもしずかちゃんで、顔立ちがシュッとシャープになり、体形も目に見えてスリムになった。
そして髪の毛の色も茶色から黒に変更になっている。
小学生がダイエットをしたり、髪を染めたりしているとはちょっと考えにくい。
そう考えると、またしても「別人疑惑」が浮上して来るのだが、のび太たちは何の疑いもなくしずかちゃんと接している・・・・・・。
そしてこの時からキャラクターの衣装は固定されなくなり、毎回さまざまな衣装が用意されるようになった。
リアルになったのはいいのだが、昭和の頃から「ドラえもん」を見て来た私としては、のび太が黄色いシャツに紺色の半ズボンを着用していないと、のび太がのび太じゃないみたいで、どうも落ち着かない。
もはや毎回かわりない姿を見せてくれるのは、ドラえもんだけになってしまった・・・・・・。
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