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2021年9月25日 (土)

「関東ローカルのCM」アリック日進

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▲ここがかつて「アリック日進」があった場所で、当時はダイエー、ビブレ、ヨドバシカメラ、アリック日進が並んでいた。ちなみに建物自体は変わっていないが、当初ビブレは「ニチイ」だった・・・・・・。

かつて横浜駅西口には、相鉄線側の出口から、西に3~4分ほど歩いたところに、「アリック日進」という家電量販店があった。


横浜駅西口にあった店舗は本店で、他にも横浜駅店(旧CIAL内)、鶴見西口店、生麦店、大船店、川崎駅店(川崎BE内)、秋葉原店があった。


そしてこれを見れば、完全に地域ローカルの家電量販店であったことがよく分かると思う。


ちなみに現在はいずれの店舗も閉店しており、面影すら残っていない場所がほとんどである・・・・・・。


私が子供の頃、アリック日進はよくテレビCMを流していた。


もちろん地域を限定したローカルCMであることは言うまでもない。


「アはアートのア、リはリビングのリ、クはクリエーターのク、電気のことから暮らしのことまで、アリック~、アリック~、アリ~ックに~っし~ん ♪」という、オリジナルCMソングは、一度聴いたら耳について離れないほど印象的なものだった。


CMではこの歌をBGMに、まず店員が3名、横並びになって登場する。


ちなみに左から、男性、女性、男性の順で並んでいたと思う。


そして左側の男性店員が、「アリック日進の本分は~」というと、中央の女性店員と右側の男性店員が声を揃えて、「もちろん爆安!」とガッツポーズ。


その後、店内の各売り場が映し出されて行き、「電化製品ならなんでも安い。家電とホビーの専門店、アリック日進は横浜駅西口すぐそば。ごらんの各店もよろしく!」というナレーションが流れるのだ。


で、このナレーションの間にも、映像は次々と切り替わって行き、まずはCM冒頭の3人の店員と、いつの間にかその後ろに集まっていた客が、なぜか店の前でバンザイポーズ。


そして横浜駅西口本店の外観の映像をバックに、「家電とホビーの専門店、ALic日進」と、ロゴマークと店名が大きくテロップで表示され、その下には各支店の名前が小さく並んだところでCMは終了となる。


ところで私は子供の頃、CMの冒頭で左側の男性店員の言うセリフ、「アリック日進の本分は~」が、なんと言っているのかよく分からず、いつも頭をひねっていたものだ。


「本分」なんて言葉は、子供は普段は使わないので、ピンと来なかったのだと思う。


今になって思えば、大人だって日常的に使う言葉ではないと思うのだが・・・・・・。


私は学生の頃、横浜駅西口にあった、アリック日進の本店には、ずいぶんとお世話になったものである。


赤いボディのコンパクトラジカセが流行った時や、ウォークマンが人気だった頃は、決まってこの店へ買いに行っていたのを覚えている。


ラジカセやウォークマンなどの売れ筋商品は、もはや売り場を探すまでもなく、入り口から入ってすぐの場所に、ズラリと並べられて、展示販売されていた。


そしてラジカセからは、80年代(当時)のアイドルの歌声が、決まってカセットテープで流されていて、客の購買意欲をこれでもかと刺激していたものである。


だから学生の頃の買い物は、全て1階の入り口付近で事足りていたと言っても過言ではなかった・・・・・・。


3階には高級オーディオフロアがあって、ウン十万円もするスピーカーセットなどが置かれていた。


そしてこのフロアには、「試聴室」が設けられていて、高級スピーカーの実力を存分に体感出来るようになっていた。


しかし、貧乏学生にはそんな高級品は高嶺の花であり、仮に買えたとしても置く場所がなく、無用の長物であったことは、もはや言うまでもない。


貧乏学生には勉強机の片隅にちょこりと置ける、赤いコンパクトラジカセがちょうどよかったのだ・・・・・・。


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▲建物の左側へ回り込んで、ドン・キホーテの看板を見上げると、なんと「アリック日進」の文字がそのまま残っている。もしかしたら、看板の正面も、ドン・キホーテのパネルを剥がせば、当時のままの姿なのかもしれない・・・・・・。

アリック日進はCMにもあった通り、「家電とホビーの専門店」がキャッチコピーだった。


今でこそ家電量販店でホビーを扱うことは当たり前になっているが、当時はこんなことを実践している店はここぐらいだった。


ホビー売り場は地下1階にあり、エスカレーターで下りて行く時に、ガラス越しに売り場をぐるりと一周するレールが見えていて、そこを大きな汽車の模型が走行しているのを目撃することが出来た。


この汽車の走る様子を見たいがために、何度も1階からエスカレーターに乗り直す子供がいたものである・・・・・・。


ホビー売り場では鉄道模型のみならず、ラジコンやプラモデルなどもたくさん取り扱っていた。


ラジコンと言っても、おもちゃ屋さんで売っているような小さなものではなく、実際にエンジンで動く本格的なものだった。


中学生の頃、友達がこの店でラジコンカーを買ったというので、見せてもらったのだが、想像していた物とは違って、両手で持たなければ持てないほどの大きなものだった。


そして車のボディカバーを取り外すと、内部は機械部品と配線で構成されていて、おもちゃのラジコンとは訳が違うことを思い知らされたものだ。


ラジコンというと、車の印象が強いと思うが、ここには1メートル以上ありそうな、巨大なラジコンヘリなども置かれていた。


「こんな大きなものが本当に空を飛ぶのだろうか?」と、子供ながらに眺めていたものだが、考えてみたら本物のヘリコプターはもっと巨大なのだ。


ラジコンとはいえ、エンジンを搭載しているのだから、飛ばない訳がないではないか・・・・・・。


アリック日進の横浜駅西口本店は、最上階がレストランフロアになっていた。


いや、レストランというよりも、昔のデパートに入っていた、昔ながらの食堂や純喫茶のような、「レトロな佇まいの店」と言った方がいいのかもしれない。


入り口には色とりどりのパフェやクリームソーダ、スパゲティなどの食品サンプルがズラリと並んでいて、いつもそれを穴が開くほど眺めてから店内に入っていた。


店内は通路も広いし、テーブルとテーブルの間も、十分に間隔が開いていて、他人を気にせずに寛ぐことが出来た。


いま考えると、当時は家電量販店にレストランフロアがあったのは、横浜ではここだけだったように思う。


ホビーの取り扱いといい、そういう意味ではアリック日進は、時代を先取りした店だったと言えるのではないだろうか・・・・・・。


冒頭にも書かせてもらった通り、現在アリック日進は、いずれの店舗もすでに閉店している。


横浜駅西口本店だったビルは、現在はドン・キホーテになっている。


しかし、建物自体は当時と何も変わっておらず、まるでガンダムの胸部のような形をした、独特なフォルムも当時のままである。


ちなみにアリック日進だった頃は、全体に真っ白なカラーリングの建物だった。


そして建物上部の大きな看板には、左側に赤いバラの花を模したロゴマーク、そして緑の小さな文字で「ALic」、更にそのすぐ隣には、赤い大きな文字で「日進」と掲げられていた。


現在は黒地の看板に黄色い文字で、大きく「ドン・キホーテ」と書かれているが、じつは建物の左側に回り込むと、看板の側面に赤いバラのロゴマークと、「ALic日進」の文字がしっかりと残されている。


いったいどういう理由で、ここだけ店名が残されているのかは定かではないが、私はこの看板を見かけるたびに、あの頃の記憶がふとよみがえるのである・・・・・・。

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