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2023年8月 4日 (金)

ビデオのバーコード予約とGコード

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テレビ番組の録画にビデオデッキが使われていた時代、録画予約の作業はとても面倒なものだった。


なぜかというと、ビデオデッキの録画予約は、放送日、放送時間、チャンネルなどを、全て1つ1つ手作業で入力して行かなければならなかったからだ。


だから放送日や放送時間は合っていたのに、チャンネルをうっかり入れ間違えてしまい、後で録画した番組を見てみたら、他局の裏番組が録画されていたなんてことが、当時はしばしば起きていた。


電子番組表からワンタッチで録画予約が出来る現在では、ちょっと考えられないような話である。


しかし当時はそれが当たり前だったのだ・・・・・・。


そんな面倒で入力ミスの多かった録画予約を、「単純かつ正確にやる方法はないものか?」と考えて、メーカーが目を付けたのがバーコードだった。


バーコードというと、スーパーやコンビニのレジで、商品価格の読み取りに使われている、「ピッ!」というやつを想像すると思うが、原理としてはアレと全く同じものである。


バーコード予約が出来るビデオデッキには、極太のマジックのような形をした専用のスキャナーと、バーコードが描かれたシートが付属されていた。


シートにはチャンネル、日付、録画開始時間、録画終了時間などの項目ごとに、それぞれバーコードがプリントされていた。


そしてこれをスキャナーで順番になぞって行き、それをビデオデッキに送信することで、録画予約が出来る仕組みになっていたのだ。


現在の電子番組表のように、ワンタッチという訳にはいかなかったが、それでも1つ1つ手作業で入力して行くよりは、よほど楽に感じられたものである。


しかし、このシステム、入力そのものは飛躍的に早くなったものの、日付や録画開始時間、録画終了時間を、順番に読み取って行かなければならず、チャンネルや録画時間を間違えて読み取ってしまうことがないとはいえなかった・・・・・・。


Photo_20230730110001

そしてユーザーのそんな悩みを解消すべく、1992年4月に登場したのが「Gコード」だった。


Gコードはアメリカのジェムスター社が、アナログ番組の録画予約を簡単に行うことを目的として開発したものだった。


Gコードの仕組みを分かりやすく説明するなら、「アナログ放送の番組の、放送チャンネルや放送時間の情報を、独自のアルゴリズムによって、8桁の数字に変換したもの」ということになる。


で、当時は新聞のテレビ欄や、テレビ番組の情報誌には、番組ごとに必ずこの8桁の数字が掲載されていた。


で、このGコードをどのように利用していたのかというと、専門の機器にGコード(8桁の数字)を入力してビデオデッキに送信すると、番組の開始時間になるとビデオデッキが勝手に起動し、番組を録画して、番組が終わると自動的に電源を切ってくれるというものだった。


ビデオデッキがやっていること自体は、バーコード予約の時となんら変わっていないのだが、録画チャンネルや録画開始時間、録画終了時間を入れ間違えることは、これで完全になくなったといっていいだろう・・・・・・。


しかし、そんなGコードにも、弱点がない訳ではなかった。


そしてそれは、Gコード予約やバーコード予約が登場する以前からのビデオデッキの天敵、プロ野球中継だったのである。


さすがのGコードも、プロ野球中継が延長されて、番組の放送時間が変更になってしまうと、予約しておいた番組は録画されずに、他の番組が録画されてしまうことになる。


当時はプロ野球は国技といってもいいほど人気のある視聴率の取れるスポーツだった。


このためプロ野球中継は、放送時間を延長するのが当たり前で、新聞のテレビ欄には、「最大延長〇時〇分まで」とか、「試合終了まで放送します」と必ず書かれていたものだ。


帰宅後、録画しておいたドラマを見ようと、わくわくしながらビデオの再生ボタンを押す。


すると「ワンストライクツーボールからの3球目、ピッチャー振りかぶって投げました~!」などという、プロ野球の実況中継が突然流れ始めるのだ。


訳も分からず、リモコンを握りしめたまま、呆然と立ち尽くしていると、実況アナウンサーが、「〇〇〇〇の時間ですが、このままプロ野球中継を延長して放送いたします」と、衝撃的な通告をして来るのである。


ドラマのことばかり気になっていて、プロ野球中継の「最大延長〇時〇分まで」を見逃していた自分が悪いのだが、とりあえず口を突いて出る言葉は決まって、「やられたよ・・・」だった。


そして当時このような苦い経験をしていたのは、たいてい普段はプロ野球なんて見ない、若い女性たちだったのである・・・・・・。


(画像上、里山の夏の花の代名詞といえば、まずこのオニユリの花が思い浮かぶ。画像下、ニイニイゼミはじっとしているとどこにいるのか分からない・・・・・・)


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