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2024年1月18日 (木)

蝶の知られざる習性

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▲ゴマダラチョウはカブトムシやクワガタムシといっしょに樹液に群がっているところをよく見かける・・・・・・。

蝶というとお花畑をヒラヒラと舞っている姿を思い浮かべる人が多いと思う。


なぜかといえば、蝶は花の蜜を主食としていて、蜜を吸うために花から花へと飛び回っているからだ。


その光景は優雅で美しく、アニメやドラマの世界では、のどかな風景を演出するために、あえてそんなシーンを挿入することもある。


また、写真や絵画の題材としてもよく使われていて、蝶は自然環境において、美しさや優雅さの象徴のように考えられている・・・・・・。


ところで蝶は花の蜜を主食としているが、花の蜜しか吸わないという訳ではない。


種類によっては、樹液や熟れた果実の汁を吸うものもいる。


例えば日本の国蝶であるオオムラサキやゴマダラチョウは、カブトムシやクワガタムシといっしょに樹液に群がり、彼らと場所争いを繰り広げながら、幹からにじみ出る樹液に口吻(ストロー状の口)を伸ばしている。


また、蝶は水も飲む。


里山を歩いていると、蝶が湿った路上に降りて来て、地面に向けて口吻を伸ばしている姿をしばしば見かける。


これはほとんどの場合オスで、ナトリウムを摂取するための行動といわれている・・・・・・。


ところで夏に野山を歩いていると、普段は人から一定の距離をとっている蝶がヒラヒラと寄って来て、身体にピタリと止まることがある。


胸にまるでブローチのように止まってみたり、本人も気付かぬままに、背中に密かに止まられていたり、まるで「ねえ、ねえ」と話しかけているように、顔をこちらへ向けて肩に止まっていたり、止まる場所にこれといった決まりはないようだ。


ただ1つ共通して言えることは、蝶が人に寄って来るのは、夏場が多いということだろう。


では、なぜ蝶は夏になると、人に寄って来るのだろう。


じつは種類にもよるのだが、蝶はたんぱく質が分解する時に発する臭いに寄って来る性質がある。


そしてその成分の中には乳酸などの老廃物も含まれている。


そう、蝶は人というよりも、人の汗に反応して寄って来ているのだ。


蝶にとっては人の汗も、摂取すべき栄養なのである。


だから蝶にしてみたら、汗だくの人ほど、「美味しそう」と感じているに違いない。


普段は人から距離を取っている蝶が、自分からヒラヒラ寄って来て、身体にピタリと止まってくれると、なんだかちょっと嬉しいものだが、真相を知ってしまうと、「おまえ汗臭いな!」と言われているみたいで、とても複雑な心境である・・・・・・。


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▲アカボシゴマダラは樹液以外に、柿などの落下した果実や、獣糞でもしばしば見かける・・・・・・。

しかし、汗ぐらいで驚いていてはいけない。


じつは蝶は動物のおしっこにも集って来る。


動物の中でも人間のおしっこは、特に塩分を豊富に含んでいるため、蝶に好まれるようだ。


現在では野外でおしっこをする人なんていないだろうが、昭和の頃には外で小便をしている人がたくさんいた。


「立ち小便」なんて言葉があったぐらいだ。


だから道端に不自然な水たまりがあったりすると、「誰かが小便をした跡に違いない」と思って、そこを避けて歩いたりしていたものだ・・・・・・。


子供の頃、よく虫捕りに行っていた野原や林縁では、そんな小さな水たまりに蝶が集まって、吸水していることがよくあった。


いま思えば、雨も降っていないのに、水たまりが出来ているなんてかなり不自然である。


もしかしたら、あれは誰かが残して行ったおしっこだったのかもしれない・・・・・・。


じつは海外の昆虫写真家の中には、蝶のこんな習性を撮影に利用している人もいるそうだ。


蝶を撮影する際には、死んだ魚におしっこをかけたものを、わざわざ持参して来るのだそうだ。


これはかなり効果があるそうで、あっという間に蝶が集まって来るという。


そして蝶は夢中になっておしっこを飲み始めるので、その間に簡単に撮影が出来るのだそうだ。


それにしても、夢中になっておしっこを飲み始めるって、なんともすごい表現である・・・・・・。


ところで1990年代に飲尿療法がブームになったことがあった。


しかし、当時はいくら健康にいいといわれても、自分の小便を飲むなんて絶対に嫌だと思っていたものだが、蝶が夢中になっておしっこを飲んでいる様子を見ると、もしかしたらあれは本当に身体にいいんじゃないかとさえ思えて来る。


そうは言っても、飲んでみたいとは、これっぽっちも思わないが・・・・・・。


しかし、おしっこぐらいで驚いていてはいけない。


信じられないかもしれないが、じつは蝶は動物のうんこにも集って来るのだ。


野山を散策中に、コロッとした土の塊に、蝶が数匹止まっているのを発見した。


しかし、よく見たらそれは土の塊ではなく、動物のうんこだったなんてこともよくあるのだ。


じつは蝶のオスは塩分とアミノ酸を消費してフェロモンを生成する。


うんこには塩分とアミノ酸が豊富に含まれているため、蝶はうんこにも集って来るのだ。


都市部でも放置された犬の糞に、蝶が止まっている様子を目撃することはあるのだが、多くの人は蝶が飛び立ってから気付くので、蝶は地面に降りて休憩していたのだろうぐらいにしか思っていない。


どうでもいいが、おしっこやうんこに集って来る蝶を見ていると、蝶と蝿の境界って、いったい何だろうと思わずにはいられない・・・・・・。


お花畑をヒラヒラと舞っている蝶の姿は大変優雅で美しい。


そんな蝶がたまに身体にピタッと止まってくれたりすると、とっても嬉しいものだが、それと同時に、「お前、さっきまでうんこに止まってましたなんて言わないよね?」と、思わず問い質さずにはいられないのである・・・・・・。



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