「ヤッターマン」マージョとドロンジョ
ヤッターマンの本放送は、1977(昭和52)年1月1日から、1979(昭和54)年1月27日まで、フジテレビ系列で放映されていた。
そして毎週土曜日の午後6時30分から午後7時の放送枠で全108話が放映されている。
人気作品だったので、その後も何度も再放送をやっていたので、昭和生まれの人なら、テレビで一度は見たことがある作品だと思う・・・・・・。
ところでこのヤッターマン、正式なタイトルは、「タイムボカンシリーズ ヤッターマン」になる。
そのタイトルから分かる通り、ヤッターマンには「前作」に当たる、「タイムボカン」という作品があった。
こちらの本放送は、1975(昭和50)年10月4日から1976(昭和51)年12月25日まで、フジテレビ系列で放映されていた。
そして毎週土曜日の午後6時30分から午後7時までの放送枠で全61話が放映されている。
ちなみに2つの作品にはストーリー上の繋がりはなく、全く別の作品ということになっている・・・・・・。
ところがヤッターマンの放映開始当初は、タイムボカンのマージョ一味と、ヤッターマンのドロンボー一味は、同一人物という設定になっていた。
じつはヤッターマンの前作に当たるタイムボカンの最終回で、マージョ自身がはっきりと、「もうタイムボカンは終わりだよ。でも、次回からはドロンボー一味となって、世界中のお宝をいただくんだよ。私はマージョ改めドロンジョ」と改名を宣言しているのだ。
そして、マージョ一味のメカ設計開発を担当しているグロッキーは、「じゃ、私はグロッキー改めボヤッキー」、さらにマージョ一味の怪力担当のワルサーは、「ワルサー改めトンズラー」と続けて改名宣言をしている。
この改名宣言は、タイムボカンのエンディングテーマが流れる中、次回作の宣伝を兼ねて挿入されたカットだった。
そういわれてみると、タイムボカンとヤッターマンの悪役3人組は、容姿からコスチュームのカラーリングまで非常によく似ている。
特に「グロッキー→ボヤッキー」、「ワルサー→トンズラー」の2人は、ゴーグルを付けてはいるものの、ほぼ素顔といってよく、同一人物と言われても何の違和感もない・・・・・・。
一方、ヤッターマンに登場するドロンボー一味の、リーダー兼お色気担当のドロンジョは、顔の大半を覆うペルソナ(覆面)を着用していて、その素顔をうかがい知ることは困難だ。
その一方で、タイムボカンに登場するマージョ一味の、リーダー兼お色気担当のマージョは、なんと顔は一切隠すことなく素顔のままなのだ。
ヤッターマンを見た後に、タイムボカンの再放送を見たりすると、これはちょっと衝撃的で、なんだか覆面レスラーの素顔を見てしまったような気分にさせられる・・・・・・。
しかし、「これでは比較のしようがないじゃないか」と思われるかもしれないが、じつはドロンボー一味のドロンジョは、出撃前の資金稼ぎをしている段階では、ペルソナは着用しておらず、ほとんど素顔といっていい。
この時のドロンジョの顔とマージョの顔を見比べて見るとやはり瓜二つで、同一人物と言われても何の違和感もないのだ。
しかし、この設定、シリーズを重ねるにつれて、どういう訳かなかったことにされてしまい、「タイムボカン王道復古」という後の作品で、マージョ一味とドロンボー一味が共演を果たしたことで、完全に別人の扱いになってしまった・・・・・・。
しかし、この「似ているけれど別人」という新設定も分からなくもないのだ。
じつはタイムボカンのマージョ一味の、メカ設計開発を担当しているグロッキーは、リーダー兼お色気担当のマージョよりも背が高い。
ところがヤッターマンのドロンボー一味の、メカ設計開発を担当しているボヤッキーは、リーダー兼お色気担当のドロンジョよりも背が低いのだ。
しかし、どういう訳か、ボヤッキーについては、14話から26話までの間は、なぜかドロンジョよりも背が高く、その後はまた背が低くなるという謎現象が起きている・・・・・・。
また、公式発表されているマージョの年齢は30歳だがドロンジョは24歳である。
まあ、年齢に関しては、自己申告だろうから、いくらでもごまかすことは可能で参考にはならないだろう・・・・・・。
また、作中では、「やはりこの3人は、前作と同一人物なんじゃないか?」と思わせる描写がそこかしこに見られる。
例えばタイムボカンでは秘密兵器を使う際に、「今週のハイライト」という決め台詞を口にしてから、それを起動するためのボタンを押していたのだが、ヤッターマンの作中でも資金稼ぎの悪徳商売のシーンや、戦闘中にヤッターマンのビックリドッキリメカへの対抗手段を発動させるシーンで、「今週のハイライト」が使われていたりした。
また、ヤッターマンの第11話では、「タイムボカンの頃を思い出す」というセリフをうっかり口に出してしまったり、第93話でもBGMの「それゆけガイコッツ」という曲を、ボヤッキーが「タイムボカンの頃のぼくちゃんたちのテーマ」とはっきりと言っているシーンがある。
さらにヤッターマンの主役メカである「ヤッターワン」のことを、タイムボカンと言っているシーンもあった・・・・・・。
また、ヤッターマンのドロンジョのセリフとしてお馴染みの「スカポンタン!」や「やっておしまい!」などのセリフは、もとをたどればタイムボカンのマージョのセリフだったのだ。
さらに言うなら、作中で様々なハプニングが起きて、ドロンジョがおっぱいを丸出しにするハメになるのも、もともとはタイムボカンのマージョのネタ(?)だったのだ。
それがいつの間にか、ドロンジョのセリフやネタ(?)として、世間に広く知られるようになってしまったという訳だ。
しかし、自ら考案したとしか思えない「スカポンタン」というセリフや、自らハプニングを引き寄せて、すっぽんぽんになってしまう才能など、どう考えてもこの2人は同一人物としか思えない。
逆にいうなら、この2人が別人だったとしたら、ちょっと怖いものがあるといえよう・・・・・・。
(画像上、スズメバチが一生懸命、木を囓っている傍らで、アカボシゴマダラが口吻を伸ばして樹液を吸っていた・・・・・・。画像下、つい先日までニイニイゼミばかりだったフィールドで、ようやくミンミンゼミが鳴き始めた・・・・・・)
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