3秒クッキング「エビフライ」
10年ほど前、携帯電話のドコモが、非常にバカバカしいCMを制作して、公開していたのをご存知だろうか。
ちなみにそれは、ネットで公開されたCMで、ドコモの高速通信サービスの、「フルLTE」をアピールするためのものだった・・・・・・。
CMではまず、「3秒クッキング」というタイトルが画面に表示され、「3秒クッキング!」というナレーションと、某局がお昼の時間帯に放送している「3分クッキング」の音楽が流れ始める。
なんだかまるで、本当に料理番組が始まりそうなシチュエーションである。
「もしかしてパクリ?」と思っていたところ、CM冒頭のシーンで早速その予感が的中し、どう見ても料理番組のセットであることが判明する・・・・・・。
ちなみにテロップで先生と思われる女性が「十二村ふじ子」、アシスタントと思われる女性が「片岡明日香」と紹介される。
CMなので進行が早く、いきなりアシスタントの片岡さんが、「今日はエビフライです」とひと言。
続けて、「3秒で出来る作り方を紹介します」とふじ子先生・・・・・・。
そして本物の料理番組のように、テーブルに並んでいる食材を指し示し、「材料はエビ6尾・・・」と紹介して行こうとするのだが、ふじ子先生は「では、移動します」とさっさと行ってしまう。
「え?」と戸惑いながら、慌ててそれを追う片岡さん。
どうでもいいが、リハーサルはしていなかったのだろうか・・・・・・。
そしていきなりふじ子先生が、「これを着けて下さい」と、真っ黒いゴーグルを手渡し、自らもそれを着用する。
2人の背後には、「空気ガス」と書かれた灰色のガスボンベが4本並んでいて、そこから怪しげなチューブが長~く伸びている。
「たまごはあらかじめ溶いて入れます」と蓋付きの寸胴な形をしたステンレス容器に、溶いたたまごを流し込んで行くふじ子先生。
続けて、透明な逆二等辺三角形をした容器が4つあり、それぞれに白い粉が入っている。
それを指し示しながら、「小麦粉は入れすぎに注意して下さい」とふじ子先生。
続けて、透明なバズーカ砲のような機器を指し示し、「エビは丁寧にレーンに入れます」とふじ子先生。
そして、「あとはボタンを・・・」と言いながら、クイズ番組に出て来る「回答ボタン」のような赤いボタンを、何のためらいもなく、「バン!」と叩くふじ子先生・・・・・・。
すると、「パン!パン!ブシュ~!」とものすごい破裂音がして、白い煙や炎がスタジオ内に舞い上がる。
「キャ~ッ!」と悲鳴を上げながら、ふじ子先生にしがみつくアシスタントの片岡さん。
じつはこの数秒の間にエビフライはもう完成している・・・・・・。
そしてここからは、いったい何が起きたのか分かるようにスロー再生が始まる。
まず、2本のレーンから、ものすごい勢いで発射されて行くエビ。
スローで見ると1本のレーンに3尾ずつエビが装填されていることが分かる。
続いてはまるで火山の噴火のごとく吹き上がる小麦粉のスローと、その中を高速で一直線に飛んで行くエビ6尾。
続けて上から噴射される卵液のスローと、その中をあっという間に通過していくエビ6尾。
そして最後はパン粉の中を通過し、立ち上る炎の中に一気に飛び込んで行くエビ6尾。
最後はやわらかいクッション状の的にぶち当たり、あらかじめ準備してあったお皿の上へ、見事なまでに落下するエビ6尾。
ちなみに千切りキャベツはあらかじめ入れてあった・・・・・・。
料理番組のラストといえば、出来上がった料理を食べるシーンで、片岡さんとふじ子先生が並んでエビフライ定食をいただくのだが、なぜか2人とも黒いゴーグルを着けたままだ。
「美味しいでしょ?」とふじ子先生。
無言でふじ子先生を見つめる片岡さん・・・・・・。
そして、「おさらいです。ご自宅で行う場合は十分ご注意下さい」とナレーションが入り、「エビフライ」と書かれたフリップが映し出される。
ちなみにフリップに書かれていた内容は・・・・・・、
エビフライ
(カロリー502kcal 塩分1.7g)
有頭エビ・・・・・・6尾
小麦粉・・・・・・・大さじ2
パン粉・・・・・・・適量
卵・・・・・・・・・2個
LTEレーン・・・・・・・・・・・2レーン
トータル制御コンピューター・・・1台
空気圧力調整用機器・・・・・・・6個
耐熱ゴーグル・・・・・・・・・・人数分
衝撃吸収材・・・・・・・・・・・580g
・・・・・・とある。
エビフライを6本作るだけで、いったいいくらかかるんだよという話である。
ちなみにこのCMは、CGは使用していないそうで、全て緻密な計算と検証によりプログラミングされた、実写映像だったそうである。
また、「使用した食材は撮影終了後、スタッフがおいしく頂きました」とあるので、いちおう本当に食べられるらしい・・・・・・。








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