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2025年3月26日 (水)

マリブのさざ波

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▲じつはガーナリップルは、昭和の頃に終売になってしまった、「マリブのさざ波」というチョコレートを、リニューアルして再発売したものだ・・・・・・。

以前、昭和の頃に発売されていた、「霧の浮舟(ロッテ)」というチョコレートをご紹介した。


まるで映画や小説のタイトルのような名前で、お菓子らしくない、かっこいいデザインのパッケージとも相まって、大人なノスタルジックな雰囲気漂うチョコレートとして記憶に残っている。


じつは昭和の頃、ロッテからはこのようなナイスなネーミングなチョコレートが他にも発売されていた・・・・・・。


「マリブのさざ波」というチョコレートがそれで、「霧の浮舟」と同様にパッケージのかっこよさが際立っていた。


「マリブのさざ波」のパッケージはお菓子らしくない焦げ茶色で、中央に2つ並べたチョコレートの画像が配置され、その左側に「Petite Vague du Marib」の文字。


そして画像の右側には、「Milk chocolete ”Pretzel"type」の文字。


そしてパッケージの右下に小さく、「マリブのさざ波」と記されていた・・・・・・。


例えるなら、まるで昔の洋物たばこのパッケージのような渋いデザインだった。


ちなみにパッケージの左側に記されている文字の意味についてだが、Petiteは「小さな」、Vagueは「波」、duは「の」、Maribは「マリブ」で、直訳すれば、「小さな波のマリブ」となる・・・・・・。


で、肝心のチョコレートについてだが、これについては、「マリブのさざ波」という商品を知らない世代も、よく知っている特徴的な形状をしている。


「どういうこと?」と思われるかもしれないが、説明を聞いてもらえば、きっと納得出来ると思う・・・・・・。


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▲ガーナリップルは絞り器で細く絞り出したチョコレートをハート形に仕上げてある。じつはこの特徴的な形は「マリブのさざ波」のチョコレートそのものなのだ・・・・・・。

ちなみに「マリブのさざ波」は、1979年に発売されたチョコレートで、理由は定かではないが、比較的早い段階で終売になってしまっている。


ところが2004年にリニューアルされ、再発売になった際には、「ガーナリップル」と名前が変更になっていた。


「マリブのさざ波」を知らなくても、「ガーナリップル」は多くの人が知っているのではないだろうか・・・・・・。


では、なぜ名前の違う「ガーナリップル」が「マリブのさざ波」のリニューアルなのかというと、じつはこの2つの商品は、中身のチョコレートの形状がそっくりなのである。


「絞り器で細く絞り出したチョコレートを、ハート形に仕上げてある」と書けば、すぐにイメージ出来るのではないだろうか。


「マリブのさざ波」は、このハートのような形状のチョコレートを、「さざ波」に例えていたということなのだろう。


「マリブのさざ波」を知らない世代からしてみたら、「ガーナリップル」のチョコレートの形状が、なんでこんな形になったのか、意味がさっぱり分からないと思うが、じつはこの形には、そんな知られざる歴史が隠されていたのである・・・・・・。


ところで、「マリブのさざ波」と「ガーナリップル」は、形はそっくりなのだが、チョコレートの味は全くの別物だったように思う。


「ガーナリップル」はいうまでもなく、「ガーナチョコレート」の味である。


一方の「マリブのさざ波」は、子供向けのミルクチョコレートというよりも、少し大人向けのビターな感じのチョコレートという印象だったように思う。


お菓子の外箱らしくない、渋い大人向けのパッケージがそう感じさせていたのかもしれない・・・・・・。


ちなみに「マリブのさざ波」のキャッチコピーには、「さざ波のようにデリケートなおいしさ。チョコレートの洗練された美しいカタチ。とろけるようなまろやかさと、さわやかなあと味を追求して生まれた新しいタイプの高級チョコレートです。おいしさがさざ波のようにひろがっていきます」とある。


一方、「ガーナリップル」のキャッチコピーは、「パリッ、トロッと優しい味わい、ガーナリップル新登場!せん細なチョコの形状から、英語で『さざ波』を意味するリップルと名づけられました。カカオが香る、ミルクがきわ立つ、研ぎ澄まされたチョコレートの味わいをお楽しみください」とある。


もはや疑いようもないだろう。


やはり「ガーナリップル」は「マリブのさざ波」の歴史がぎっしり詰め込まれたチョコレートだったのだ・・・・・・。


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