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2025年5月 7日 (水)

光化学スモッグとは何だったのか?

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最近は全くといっていいほど聞かなくなったが、私が子供の頃は、よく光化学スモッグ注意報が発令されていた。


光化学スモッグが出ると、目がチカチカしたり、喉が痛くなったりするので、外には出ないようにいわれていた。


学校では光化学スモッグ注意報が出ると、必ず校内放送が流れ、窓を閉めるようにいわれたり、休み時間に校庭で遊べなくなったりしていた・・・・・・。


また、下校時には、「鼻と口をハンカチで押さえて帰りましょう」と、校内放送が繰り返し流されていたものだ。


ハンカチを忘れて来たものは、それが原因で肺がやられ、自分は死ぬんじゃないかと思い、必死に息を止めて歩いたりしていたものである。


もはやどうでもいい話だが、当時は光化学スモッグ注意報がしょっちゅう出ていたのに、なぜマスク持参でなかったのか、いま思うとかなり疑問である。


ハンカチで鼻と口を押さえるよりも、マスクをした方が両手が使えるし、その方がよっぽど楽だったのではないかと思うのだが、なんと光化学スモッグの有害なガス成分はマスクでは防げないのだとか。


いま考えると、マスクで防げないなら、ハンカチで口を押さえてもいっしょなんじゃないかと思うのだが・・・・・・。


そんなわけで当時は光化学スモッグがしょっちゅう出ていたのだが、「そもそも光化学スモッグとは何なのか?」については、当時子供だった私たちは、全く理解出来ていなかったように思う。


簡単にいうなら、光化学スモッグは大気汚染の一種で、発生すると周囲の見通しが低下し、薄く霧がかかったような状態になる。


その原因は工場や自動車から大気中に排出された窒素酸化物や炭化水素が、太陽光の紫外線を浴び、化学反応を起こして変質した、「光化学オキシダント」だといわれている・・・・・・。


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また、光化学スモッグが発生しやすい日というのも分かっていて、5月から9月のよく晴れた日の日中は要注意であったらしい。


前述のように、紫外線を浴びることで、化学反応が起きるため、夏の方が発生件数は多かったようだ。


また、風が強いと、スモッグが拡散されてしまうため、無風または風の弱い日の方が、発生しやすかったらしい・・・・・・。


で、人体への影響についてだが、一番多くいわれていたのが、目がチカチカしたり、目に痛みを感じたりすることだろう。


次に喉の痛みや咳が出ることについてもよくいわれていた。


また、ひどくなると、頭痛を感じたりする人もいたようだが、私の周りでは聞いたことがなかった・・・・・・。


そんなこともあって、光化学スモッグ注意報が出ると、授業を中断して、すぐに窓を閉めさせられたものである。


しかし、当時はエアコンなんて完備されていなかったので、蒸し暑い真夏の日中に、窓を閉め切った教室は、ただ、ただ、地獄でしかなかった。


そんなわけで、「ちょっとだけなら開けておいてもいいぞ」みたいなことをいっていたような気がする・・・・・・。


また、光化学スモッグ注意報が出ると、休み時間に校庭で遊ぶことが出来なくなった。


いつもはにぎやかな校庭に、ひとっこひとりいない光景は、何だかちょっと異様で怖かったものである・・・・・・。


そこまで徹底して休み時間に校庭で遊ばせなかったのに、なぜか体育の授業中に光化学スモッグ注意報が出た時は、「すぐに教室に入れ!」とはならずに、「あともう少しだから、これだけ終わらせてしまおう!」と、緊急なんだかそうじゃないんだか、よく分からない対応がされていた。


そんなこともあって、当時は子供ながらに、「光化学スモッグって、そんなにいい加減なものなのか?」と頭をひねっていたものである・・・・・・。


というのも、当時は「光化学スモッグはやばいものである」という情報は、あちこちから入って来るものの、自分自身は何も症状を感じたことがなかったのである。


そんなこともあって、家に帰ったあとは、もう友達と外で遊んだりしていつも通り過ごしていた。


だから当時の私にとって光化学スモッグは、「あるんだかないんだかよく分からないもの」でしかなかった。


分かりやすくいうなら、私にとっての光化学スモッグは、「口裂け女と同じような立ち位置に存在するもの」だったのである・・・・・・。


(画像上、里山ではヤマツツジが見頃になった・・・・・・。画像下、林床で咲くキンランの花・・・・・・)


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コメント

公害は自覚できる、出来ないがあるから、厄介ですね。
アスベストも、作業者は保護されますが、その建物に住んだ人には保護がない。

いま考えると、すごいいい加減な時代を、よく生き抜いて来れたなって思います(笑)。

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