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2026年4月29日 (水)

唐草模様の風呂敷を背負った泥棒

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昭和の頃、泥棒といえば、ほっかむりをした手ぬぐいを鼻の下で結んで、大きな唐草模様の風呂敷を背負っているイメージだった。


そして昭和の泥棒(イメージ)は、必ず青い口ひげが目立つ、中肉中背の中年の男性で、移動は抜き足、差し足、忍び足が定番だった・・・・・・。


しかし、いま考えると、当時は何でそんなイメージが定着していたのか甚だ疑問である。


なぜなら、誰もそのような風貌をした泥棒なんて、一度も見たことがなかったからだ。


テレビのニュースで、警察に捕まった泥棒が連行されて行くシーンを、幾度となく見て来たが、一度もそのようなイメージの泥棒の姿は見たことがなかった・・・・・・。


しかし、昭和の頃、漫画やアニメに登場する泥棒は、リアルな泥棒の姿ではなく、イメージ通りの唐草模様の風呂敷を背負った泥棒だった。


また、お笑い番組のコントに出て来る泥棒も、やはりイメージ通りの、「ザ・泥棒」だったのである。


ということは、この泥棒のイメージは、誰かが作り出したキャラクターとしての泥棒なのだろうか・・・・・・。


しかし、調べてみると、これがどうもそうではないようなのだ。


そしてそれは、「ザ・泥棒」のトレードマークでもある、唐草模様の風呂敷にヒントが隠されていたのである・・・・・・。


では、そもそも唐草模様とは、いったい何の模様なのか。


そこで調べてみると、唐草の「唐」には、外国という意味があるらしい。


そして、唐草の「草」には、「つる草」という意味がある。


つる草は生命力が強く、茎を四方八方へ伸ばしていく。


このことから、長寿や子孫繁栄を象徴しているといわれている。


このため唐草模様は、おめでたいものを象徴していて、「縁起がよいもの」とされていた。


そんなこともあって、唐草模様の風呂敷は、嫁入り道具を包むのにも利用され、その結果として、当時は「どこの家にも、当たり前にあるもの」だった・・・・・・。


ちなみに、唐草模様の風呂敷自体は、明治30年頃には、すでに登場しており、昭和40年に生産量がピークを迎えている・・・・・・。



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で、問題はこのことと、泥棒に何の関係があるのかだ。


泥棒が家の中に侵入し、真っ先に向かうのはタンスが定番である。


そして泥棒がまずすることといえば、一番下の引き出しを開けること。


なぜ、一番下なのかというと、上から引き出しを開けてしまうと、その下の引き出しを開ける時に、一度引き出しを閉めなくてはならないからだ・・・・・・。


タンスというのは、上の方に高価な貴重品を入れておき、下段に行くにつれて、日常的に使うものを入れておくもの。


このため、唐草模様の風呂敷は、下に入っていることがほとんどだったのだ・・・・・・。


で、まずは一番下の引き出しを開けて風呂敷を出して広げる。


そして一段ずつ上の引き出しを開けて行き、金目のものを抜き取っていく。


そして最後に風呂敷で全て包んで、それを背負ってずらかるという無駄のない手順だ・・・・・・。


前述の通り、当時は唐草模様の風呂敷は、どこの家にもあるもので、日常的に使うものだった。


このため泥棒が唐草模様の風呂敷を背負って歩いていても、特別怪しい光景には映らなかったというわけだ。


というわけで、唐草模様の風呂敷を背負った泥棒は、昭和は昭和でも、私たちよりも、もっとずっと前の世代の、「泥棒の手口」だったようである・・・・・・。


そういえば、サザエさんやドラえもんに登場する泥棒は、令和の時代になっても、未だにこの「ザ・泥棒」である。


どうやら、昭和の頃に実在した「ザ・泥棒」は、サザエさんやドラえもんが後生に語り継いで行ってくれるようだ・・・・・・。



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