カテゴリー「刑事ドラマ」の記事

2021年7月27日 (火)

「刑事ドラマあるある」なんたる偶然

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刑事ドラマと言うのは、数々の偶然のもとに成り立っていると言っても過言ではない。


例えば朝いつものように起きて来て、寝ぼけ眼を擦りながら、家族に「おはよう」と声をかける。


そしていつもの自分の定位置に腰かけて、何気なくテレビのリモコンを手に取ってテレビを点ける。


するとテレビではアナウンサーが、「今、入って来たニュースです」と速報のニュースを読み始める。


「〇〇県△△市の山林で男性の絞殺死体が発見されました。被害者は市内在住のナントカカントカさん40歳で・・・」と、アナウンサーは淡々と原稿を読み進めて行く。


最初は納豆をかき混ぜながら、耳だけでなんとなくニュースを聞いていた主人公だが、被害者の名前を聞いた途端、「ナントカ カントカだって⁉」と、血相を変えてテレビに釘付けになる。


そしてテレビには「ナントカ カントカさん(40)」と被害者の顔写真が映し出されており、主人公は自分の知っている「ナントカ カントカさん」であることを知り、「なんてこった・・・」と驚くと同時に落胆するのである。


しかし、このことが事件のきっかけとなり、主人公の心に火が灯され、この物語が静かに動き始めることは、もはや言うまでもないだろう・・・・・・。


ところでこれは、主人公の側に起きた「偶然」だが、刑事ドラマでは犯人の側に起きる「偶然」というのも結構ある。


例えば過去に親や兄弟姉妹、妻や子供を殺された人がいたとする。


しかし、犯人は目撃者がいなかったり、証拠がなかったことから、罪に問われることはなく、今も平然とどこかで暮らしている。


そして被害者は日々の生活に追われ、その時の記憶も頭の片隅に追いやられて、思い出すことも少なくなって行く。


ところがそんなある日、彼は街で偶然あの時の犯人を目撃することになるのである。


そしてそんな奴に限って、なんの苦労をすることもなく、裕福な暮らしを送っているものなのだ。


復讐という名の炎が彼の心に点火されるのはそんな時である。


そしてその瞬間から、彼は「犯人の素性」について徹底的に調べ始める。


そして周りの人の協力もあって、彼は犯人の職業や住居を特定することに成功する。


更にその時たまたま出ていた募集を見つけて、彼は犯人の屋敷や会社に従業員として入り込むことに成功するのだ。


しかも彼は、犯人に気に入られ、犯人のすぐそばで重要な仕事を任されるようになる。


これでようやく彼は、復讐のスタートラインに立ったことになる訳だ・・・・・・。


刑事ドラマの主人公というのは、どいう訳か事件の数日前に、これから事件に巻き込まれようとしている人に、偶然会っていることがよくある。


そしてそれは、何年も会っていなかった、昔の同僚だったり、高校時代の同級生だったりする。


街を歩いていて、偶然再会して、「あれ、もしかして、〇〇じゃないか?久しぶりだなぁ、元気だったか!」と肩をたたき合うこともあれば、偶然立ち寄った店で、親切に対応してくれた店員が、たまたまそうだったということもある。


そして、最もドラマチックな展開としては、これから事件に巻き込まれようとしている人が、「犯人になろうとしている人」だった場合だ。


最もその時点では、彼は主人公が刑事(または探偵)だとはつゆ知らず、自分がこれから起こす事件に主人公がかかわって来ようなどとは、これっぽっちも思ってはいないのである・・・・・・。


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刑事ドラマでドラマチックな展開と言えば、「数奇な運命のいたずらが、彼らの人生の歯車を狂わせ始めたのだった」というナレーションが、そのことを代弁することがよくある。


例えば、「告白をした相手が、じつは生き別れになっていた妹だった」という展開がそうだ。


この場合、彼らはお互いが兄妹だと知らずに惹かれ合っていたことになる訳だ。


兄妹が再会出来たことはまあいいとして、その事実を知ってしまった以上、普通に考えたら彼らは恋人としての関係は解消せざるを得ないだろう。


ところで、このようなシュチュエーションの場合、彼らの心境としては、「どうせならそんな事実は一生知らずにいたかった」と思うものなのだろうか。


それとも恋人が兄または妹と分かった時点で、恋心は一気に冷めてしまうものなのだろうか。


また、このようなシチュエーションでは、更に踏み込んだ設定も考えられる。


恋人(兄)がすでに人を殺しており、じつはこの物語の犯人である場合だ。


彼らが兄妹であることは、物語の終盤まで明かされず、兄が犯人であると分かるタイミングに前後して、じつは自分たちが兄妹だったということも分かるのである。


刑事ドラマでは、「数奇な運命にもてあそばれる」という一言で片づけられることが多いが、きっと当人たちにとっては、その事実を知った瞬間、昼間なのに目の前が真っ暗になるほどの衝撃を受けているに違いない・・・・・・。


と言っても、これはあくまでも、ドラマの話であって、現実にはこんな話は、ないに等しいくらい稀である。


で、このシチュエーションを、現実的な話に置き換えてみたらどうだろう。


例えばたまたま入った風俗店で、「ミキです。今日はよろしくお願いします!」と、部屋で出迎えてくれた女の子が、よく見たら実の妹だったという展開などがそうである。


この場合は、お互いにびっくり仰天して、ただバツが悪いだけで済み、刑事ドラマのような哀しい展開には、間違っても発展しないのでまあいい。


ところがこれが、父と実の娘だったらどうだろう。


バツの悪さで言えば、兄と妹どころの話ではない。


ひょっとしたら、父の教育的指導が入り、ちょっとした口論に発展することがあるかもしれない。


しかし、どちらの立場でも、「お母さんに言うからね!」という、相手をひれ伏させる、決定的なセリフを切り出すことが出来ず、もどかしい思いをしなければならないのである。


これもある意味、「数奇な運命にもて遊ばれている」ということなのかもしれない。


このようなドラマチックな展開は、現実の世界にも潜んでいるということか・・・・・・。


(画像上、ムクゲは真夏に咲く、数少ない花の1つだ。画像下、カナブンは都市部の環境にも適応して生き残っている)

2021年6月15日 (火)

「刑事ドラマあるある」殺される理由

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物語の舞台は嵐の無人島や吹雪の雪山など完全に孤立した空間。


そして悪天候や設備故障などが原因で、外界への通信手段がいっさい断たれている状況。


そんな時に突然殺人事件が起きたとする。


外から人が入って来るとは到底考えられず、どう考えても内部の人間の犯行だ。


そして犯人は次の犯行をほのめかす何かを現場に残している。


主人公は次の犠牲者を出さないために、今夜はみんなで1か所に集まって夜を明かそうと提案する。


こういう時、ほとんどの人はそれに同意するのだが、なかには「冗談じゃない!誰が殺人鬼なのかも知れないのに、こんなところに一緒にいられるか!」とすごい形相で部屋を出て行く人が必ずいる。


そして彼は天候が安定している状況なら、「俺はもう帰る!」と荷物をまとめて宿泊施設を飛び出して行く。


ところが、ここに来るための唯一の手段である、船や吊り橋などが壊されていたり、トンネルの入り口が崖崩れで塞がってしまっていて、帰ることが出来なくなってしまう。


そして絶望しながら宿泊場所へ戻る途中、彼は犯人に襲われて殺されてしまうのだ。


また、悪天候などが原因で外に出られない場合、彼は自室にこもって、中から鍵をかけてしまう。


そして食事も自分の分は部屋に持って来させるという徹底ぶり。


しかし、どちらにしろ彼は、部屋の中で1人でいるところを犯人に襲われ死体で発見されることになる。


そもそもここは自分の家ではないのだ。


スペアキーだって当然ある訳だし、犯人にしてみたらそんなものを使わなくても、彼に自分から部屋の鍵を開けさせるための「引き出し」はたくさん持っているのだ。


早い話が、彼は1人になることを選択した時点で、犯人の手の平の上で転がされていたことになる訳だ。


死にたくなければ、このようなシチュエーションでは、出来るだけ1人にはならない方がいいと覚えておこう・・・・・・。


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ガラスや陶器で出来た大きく重たい灰皿、ゴツゴツとした武骨なデザインの硬そうな花瓶、よく磨かれた高級そうなゴルフクラブ。


どれも金持ちの部屋には必ず置かれていそうなアイテムだ。


そしてそれが自宅であっても職場であっても、そのような品々が置かれている部屋にいる人は注意が必要である。


なぜならそれらのアイテムは、刑事ドラマでは定番の凶器だからだ。


ちなみにこれらの品物を凶器として使う人間は、その部屋の主ではなく、客としてやって来た側の人間である場合がほとんどだ。


そうは言っても、彼らは初めからこの部屋の主人を殺そうと思って、ここにやって来た訳ではない。


最初のうち、彼らはこの部屋の主と普通に話をしている。


ところがこの部屋の主のちょっとした一言に客はカチンと来る。


不思議なもので、そんな時にいち早く目に入るのが、ガラスや陶器で出来た大きく重たい灰皿や、ゴツゴツとした武骨なデザインの硬そうな花瓶、そしてよく磨かれた高級ゴルフクラブなどの、凶器となり得る品々なのだ。


そしてその中のどれを使うかは、現時点でどれが最も自分の近くに置かれているか、ただその一点に尽きる。


これがどこにでもある金属の丸い灰皿や、100円ショップで売っていそうなシンプルな花瓶、草野球で使うバットなどだったら、彼はきっと犯行を思い留まっていただろう。


それらの品々が、他ではあまり見ない高級品であることが、彼の怒りを増幅させているのである。


犯行が突発的であることからも、その根底には「金持ちムカつく」という心理が働いていることはまず間違いない。


殺されたくなければ、部屋の目に付く場所に、まるで金持ちをアピールするかのごとく、高級品は置いておかない方がよいだろう・・・・・・。


刑事ドラマでは傍から見ると目障りなくらいイチャイチャしている若いカップルがよく登場する。


このようなカップルは、犯人に殺されるためにキャスティングされていると思った方がよい。


ただし、殺されるのは、たいてい女性の方だけで、男性の方は、ただ、ただ、みじめな姿を晒すためだけの存在である。


また、年の差カップルや年の差夫婦も、全く同じ理由で登場する。


この場合、男性の方が年を取っていて、女性の方が若いというパターンがほとんどだ。


そしてこのようなケースでは、殺されるのはまず間違いなく男性の方である。


女性は男性が殺されて、表向きには悲しんでいるのだが、一人になると、「あいつがいなくなってせいせいした」とサバサバしているのだ。


そしてどちらのケースも、彼らは物語のかなり早い段階で、真っ先に殺されることが多い。


犯人にしてみたら、殺す理由はちゃんと別にあるのだが、このタイミングで犯行に及んだ理由は、どちらの場合も、「目障りだったから」に他ならない。


若いカップルは、「イチャイチャしててムカつく」、年の差夫婦は、「こんなジジイが若い女といっしょにいてムカつく」ということが、彼の怒りのボルテージを一気に上げてしまったのだ。


そしてその部分に関しては、われわれ視聴者も、心のどこかで犯人に共感していて、「ざまあみろ」と拍手喝采を贈っている自分がいるのである・・・・・・。


(画像上、青系の花色のアジサイ。画像下、赤系の花色のアジサイ)


2021年5月10日 (月)

「刑事ドラマあるある」第一発見者

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刑事ドラマでは、普通に道を歩いていたら、絶対に気付かないような些細なことを、なぜか目ざとく見つけてしまう人が必ず登場する。


そして彼らはよせばいいのに、それをわざわざ、自分から確かめに行こうとしてしまうのだ。


いわゆる死体の「第一発見者」と呼ばれる人がそうである。


しかし彼らは別に、「死体を発見したい」という願望があるわけではないのだ。


その証拠に彼らは、それが人の死体だと気付くと、腰を抜かしたり、悲鳴を上げたりして、恐怖におののいている・・・・・・。


刑事ドラマでは早朝のジョギングを習慣にしている人は、死体を発見しやすい傾向にある。


早朝は道行く人はほとんど見当たらず、周囲の風景を眺めながら、気持ちよくジョギングをすることが出来る。


人と出会わないので、余計に周りの風景に目が行くようで、彼らは右へ左へキョロキョロと視線をやりながら走って行く。


普段なら気付かないような、「いつもと違う何か」に違和感を感じて、ふと足を止めてしまうのはこんな時である。


例えば公園の植え込みや藪の向こう側に、何かが見え隠れしているとか、雑木林で大きな木の下の一部だけが、まるで誰かが落ち葉をかき集めたかのように、こんもりと盛り上がっているとか、そんな普段なら気にもならないようなことが、妙に気になって仕方がないのである。


で、彼らはそれがなんなのかを、確かめずにはいられなくなり、わざわざ植え込みや藪をかき分けて、中へ入って行ったり、こんもりと盛り上がった落ち葉の山を見に行ったりしてしまうのだ。


その結果、植え込みや藪の向こう側で、胸に包丁が突き刺さった死体を発見してしまったり、落ち葉の山の中から、血の気の失せた人の手が飛び出ているのを見つけてしまったりするのである。


誰だって死体なんて見たくもないし、警察の事情聴取だって受けたくないはずだ。


早い話が彼らは余計なことをして、自ら墓穴を掘ってしまっているのである・・・・・・。


刑事ドラマでは登るのが嫌になるくらいの、長い階段がよく登場する。


そしてこのような長い階段の下には、たいてい死体が転がっていると思った方がよい。


事件に巻き込まれたくなければ、階段の下を覗き込みたい気持ちをグッとこらえて、足早に素通りした方が無難である。


もし、階段を使って下に下りないと、目的地にたどり着けないのであれば、多少遠回りになっても、回り道を選択した方がよいだろう・・・・・・。


また、同様の理由から、橋の上から崖の下を覗き込むこともタブーである。


橋の場合は階段と違って、死体まではかなりの距離があり、そこに下りて行く術もまずない。


そういう意味では、崖の下など気にせずに、さっさと橋を渡り切ってしまえば、視界の片隅に「気になるもの」が入り込んで来る心配もない。


唯一心配なのは、同行している友達や家族が、崖の下を指差して、「ねえ、ちょっと!あれ、人じゃない?」などと話しかけて来ることだ。


こういう時は絶対にその話に乗って、崖の下を覗き込んだりしてはダメだ。
無視をして一気に走って橋を渡り切ってしまおう。


そうすれば相手も、「ちょっとどうしたのよ!」と、慌てて追いかけて来るだろう。


そして、ここまで来てしまえば、わざわざ橋の真ん中まで戻って、「崖の下を見てみろ」なんて馬鹿なことを言い出すやつはいないはずだ・・・・・・。


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刑事ドラマでは食事の時間になっても姿を現さない人がよく登場する。


そして、このような状況で、そのことを心配して、部屋を見に行くのもやめた方がよい。


ドアの前で「おいどうかしたのか!」と声をかけても返事がない場合は、まず間違いなく彼は部屋の中で死んでいる。


また、ドアの外から声をかけた時に、部屋の中から「うう~っ!」などと、かすかなうめき声が聞こえて来ることがある。


このような場合は、彼はまだ辛うじて生きているが、どういう訳かそんな時に限って、部屋の扉が信じられないくらい頑丈に出来ていて、ちょっとやそっとじゃ蹴破れないのである。


そして仕方なくスペアキーを探しに行ったりしている間に、かなりの時間が経過してしまい、鍵が開いた頃には、彼は残念ながら死んでしまっているのである・・・・・・。


刑事ドラマでは死体と遭遇したくなければ、後ろ向きになった椅子に腰かけている人には、絶対に近付かない方が無難である。


よくあるパターンとしては、社長室に秘書が「失礼します」と入って来て、「社長!」と声をかけても返事がないので、社長が座っている後ろ向きの椅子へ近付いて行き、もう一度、「社長?」と声をかけてから、眠っているのかと思って肩を揺さぶると、当の社長はグラリとこちら側へ倒れ込んで来るのである・・・・・・。


また、机に突っ伏して寝ている人を発見した場合も要注意である。


ちょっとしたいたずら心を起こして、そっと後ろに回り込んで驚かしてやろうとか、顔にマジックでいたずら書きをしてやろうとか、ティッシュをこよりにして、鼻の穴をこちょこちょしてやろうなんてことは絶対に思わない方がよい。


そっと後ろに回り込んで、いざ彼の顔を覗き込むと、彼の瞳孔は開いて虚空を見つめており、血の気の失せた顔がドーンと目の前に現れて、あなたはその場で悲鳴を上げながら、腰を抜かすこと間違いなしである・・・・・・。


刑事ドラマでは放置されているスーツケースは絶対に開けてはいけない。
そこにはまず間違いなく死体が入っているからだ。


そして、刑事ドラマではどういう訳か、スーツケースを開けようとするのは、たいていチャランポランな男と相場が決まっている。


「なんだ、このスーツケース。馬鹿に重いな。死体でも入ってんじゃね~のかあ~!」などと、減らず口を叩いていられるのも今のうちだ。


そして鍵が掛かっていないことに気付いて、お宝でも入っていないかと期待しながらスーツケースを開けてみると、中にはチャランポラン男の言う通り、死体が体育座りの状態できっちりと納まっているのである。


しかし、このチャランポラン男、自分の予想通りの結果になったにも関わらず、腰を抜かして言葉を失っており、なんとも間抜けとしか言いようのない姿を見せてくれる・・・・・・。


このように刑事ドラマでは、余計なことをする人ほど、死体を発見しやすい傾向がある。


死体を見つけたくなければ、とりあえず静観してみるべきである。


そうすればとりあえずは、死体の第一発見者にはならずに済むはずである・・・・・・。


(画像上、新緑に包まれた里山の雑木林。画像下、桃色のタニウツギの花が満開になった)


2021年4月 4日 (日)

「刑事ドラマあるある」事件に巻き込まれる人々

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刑事ドラマでは、「物語の冒頭にありがちな展開」というのがいくつかある。


よくある展開としては、主人公が出先で、「若くてきれいな女性と偶然出会う」というのがある。


ここで重要なのは、「若くてきれいな女性」というところで、決して「年増の女性」や「若くてもきれいじゃない女性」であってはならないのだ。


そしてその理由については、物語がもう少し進んでから分かることになる・・・・・・。


しかし、女性と出会うと言っても、そこはやはり刑事ドラマなので、いきなりロマンスの始まりを予感させるようなことが起きる訳ではない。


その時点では、よそ見をしながら歩いて来た女性とぶつかって、「申し訳ありません!」と、ただひたすら謝られたり、落とし物をしたことに気付かずに行ってしまった女性を呼び止めて、落とし物を渡して感謝されたりと、その程度のことであっさり別れることになるはずだ。


ところが後日、その女性とは、「あら、あの時の!」というお決まりのセリフと共に、まず間違いなく再会することになるのである。


そして視聴者は、その女性がこの物語のヒロインであるということに、いずれ気付かされることになるのである。


刑事ドラマのヒロインというのは、必ず事件に巻き込まれて行く運命にあるようで、物語のどこかで、まず間違いなく危険な目にさらされることになる。


本人に自覚は全くないだろうが、そういう意味では刑事ドラマのヒロインになどなるものではない・・・・・・。


また、主人公が刑事ではなく、探偵だったりした場合、ヒロインは1話限りの登場とは限らず、主人公の助手的な役割を与えられていることも多い。


このような場合は、ヒロインが危険な目にあうことも、当然1話限りであるはずがない。


ヒロインと言えば聞こえはいいが、主人公の助手をしている限り、彼女は常に生傷の絶えない人生を送ることになるだろう・・・・・・。


刑事ドラマでは普通に生活していたら、殺人とは無縁であるはずの一般人が、事件に巻き込まれて行くケースもある。


そして彼らには、「事件とは全くの無関係であるにも関わらず、なぜか事件に興味を持ってしまう」という共通点がある。


また、このような人たちは、なぜか事件に好かれる性質があるようで、その後も幾度となく、彼らの周りでは殺人事件が起こることになるのだ。


そして彼らが所属している、旅館や会社、出版社、学校などは、そのとばっちりを食って、何度も警察の捜査が入ることになるのである。


更に不思議なのは、殺人事件が多発する旅館や会社、出版社、学校などであるにも関わらず、なぜかそれらの施設が潰れたとか、閉鎖になったとかいう話は全く聞かない。


むしろその後、繁盛している光景が見られたりして、驚いてしまうのだが、ここは「怖いもの見たさの客が押し寄せて来ているのだ」と好意的に解釈しておくべきだろうか・・・・・・。


そしてさらに不思議なのは、彼らは何度も殺人事件の現場に居合わせているというのに、警察にほとんど疑われないということである。


普通の人間が殺人事件の現場に遭遇することなんて、そうそうあることではないし、恐らくほとんどの人は、一生そんな経験などしないはずだ。


それにも関わらず、彼らは刑事に、「また、お前たちか!」とあきれ顔で一喝されて、それで終わりなのである。


もはや、「どうかしている」としか言いようがない・・・・・・。


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刑事ドラマでは、「ぼーっ」と生活していると、本人が気付かないうちに、事件の舞台に引きずり込まれているということがよくある。


例えば、「この一通の手紙が、忌まわしい連続殺人への招待状になろうとは・・・・・・」というくだりが正にそうである。


手紙とか招待状というキーワードは、刑事ドラマにおいては、かなり危険と思っておいた方がよい。


手紙には無難な言葉を並べて返信しておくぐらいがちょうどいい。


また、招待状は常に欠席に〇を付けてポストに投函すべきである。


「結婚式なんだから、殺人なんて起こりっこない」などという甘い考えは捨てた方がよい。


刑事ドラマというのは非情なもので、ウエディングドレス姿の新婦の首が、いつの間にかちょん切れてなくなっていましたなんてことも、十二分に起こり得る話なのである・・・・・・。


また、「用事が出来て行けなくなったから、おまえ代わりに行かないか?」という誘いも断わった方が無難である。


その内容については、旅行代理店が企画するパッケージツアーだったり、リゾート施設への招待券だったり、映画やスポーツ観戦のチケットだったり様々である。


パッケージツアーやリゾート施設の招待券など、普通に申し込んだら結構な金額になるものだと、「幸運が舞い込んで来た!」と思って、ついついチケットを受け取ってしまいがちだ。


ところがこういう人は、後になって絶対に後悔することになる。


なぜなら主催者が呼びたかったのは、用事が出来て行けなくなった「彼」であって、代わりに参加することになった「あなた」ではないからだ。


もはや言うまでもないことだが、あなたは「招かれざる客」ということになる。


本人ではないからと追い帰されれば逆にラッキーで、そうでなかった場合は、まず間違いなく、事件に巻き込まれることになり、最悪の場合、殺されてしまうことだってあるだろう・・・・・・。


また、「代わりに行かないか?」と言われて受け取ったのが、映画やスポーツ観戦のチケットだったりした場合、「映画館やスタジアムで殺人事件なんて起こりっこない」という先入観から、なんの疑いも持たない人が多いと思う。


しかし、このような人出の多い場所で行う犯行に、うってつけの方法というのがじつはあって、犯人は混乱に紛れて誰にも気付かれずに、見事に犯行を完了してみせるのである・・・・・・。


このように刑事ドラマの登場人物というのは、いつどこで事件に巻き込まれるか知れず、ボーッと生きていては、「命はない」と思っておいた方がよい。


まさにチコちゃんの言うように、「ボーッと生きてんじゃね~よ!」なのである・・・・・・。


(画像上、桜の花弁が敷き詰められた地面。桜は散った後も美しい。画像下、シキミは今が花盛り・・・・・・)




2021年3月 5日 (金)

「刑事ドラマあるある」犯人になれない人

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刑事ドラマでは序盤から出て来る怪しいやつは、100パーセント犯人ではない。


しかし、そうとは分かっていても、大きな木や建物の陰に身を隠して、イベントの様子をこっそり覗き込んでいる男がいたりすると、傍目にはかなり怪しく見えるものである。


ところが多くの場合、「彼」は何も事件が起きないうちに、いつの間にか姿を消してしまっていることが多い。


そして視聴者は、「あれ、さっきのあいつ、なんだったの?」と疑問に思うことになるのだ。


そして場面が何度か変わって、視聴者がそのことをすっかり忘れかけた頃になって、彼は物陰からこっそりこちらの様子を窺う「お決まりのポーズ」で、再び登場することになるのである。


その後も彼は現れては消えを何度か繰り返し、主人公にその様子を、その都度目撃され続けることになる。


そして、「あいつはいったい何者なんだ!」という、視聴者のイライラが頂点に達した頃になって、ようやく彼は主人公の前に堂々と姿を現すことになるのだ。


で、結局彼は今回の事件とは全くの無関係で、陰で娘を見守っていただけの父親だったり、とある事件のことを調べている探偵だったりということが判明することになるのだ。


そしていずれそのことが、今回の事件とどこかで繋がって、彼らも事件に巻き込まれて行くというのが、お決まりのパターンなのである・・・・・・。


したがって、「彼」の役割としては、視聴者に「こいつは今回の犯行とは、いっさい無関係である」と初めからバレているにも関わらず、怪しげな覗きの演技を繰り返すことで、「もしかしたら、こいつも何か事件と関係があるんじゃないか?」と、視聴者を惑わせるところまで、何とか持って行けるかどうかという、非常に難しい役所を担っている人物ということになる訳だ。


もし、今後刑事ドラマで、「彼」を見かけることがあったら、そんな彼の苦しい立場を理解して、温かい目で見守ってあげて欲しい・・・・・・。


刑事ドラマでは全身黒ずくめの服装で現れた人物は絶対に犯人ではない。


黒のキャップを目深にかぶり、大きな黒いサングラスで目元を隠し、黒いTシャツの上に黒いジャンパーを羽織って、動きやすそうな黒いズボンを身に着け、黒のレザーブーツを履いている・・・・・・。


こんな人物が目の前に現れたら、あなたはいったいどう思うだろうか。


きっと、怪しさのオーラに満ち溢れ、もはや不審者以外の何者でもないと感じることだろう。


ところが残念ながら、「彼」は犯人ではないのだ。


ちょっと考えてみて欲しい。


もし、「彼」が犯人だとしたら、こんな風に誰が見ても怪しいと思うような格好を、はたしてするだろうか・・・・・・。


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色だけ見たら、確かに地味かもしれないが、こんな頭のてっぺんからつま先まで、全身真っ黒のやつなんて、そうそういるものではなく、逆に目立つのである。


思わず「お前はターミネーターか!」とつっこんでやりたくなる。


ターミネーターが街を歩いている姿をちょっと想像してみて欲しい。


ハロウィンでもないのに、コスプレをして街を歩いている人みたいで、ちょっと異様な感じがすると思う。


どうしても黒い服を着たいというのなら、「メンインブラック」の方を選択するべきだろう。


それなら、「葬式帰りの人」ということで、なんとかごまかせそうな気がする。


右手に白い小さな紙袋などをぶら下げていれば、もう完璧である。


当たり前の話だが日本はアメリカではないのだ。


そこのところをはき違えてしまうと、日本では浮きまくってしまうということを、肝に銘じておくべきだ。


困ったことに刑事ドラマの登場人物は、そういうところがちょっと抜けている人が多いのである・・・・・・。


ただ、注意しないといけないのは、この全身黒ずくめの彼は、黒の皮手袋をはめると、「ちょっとだけ危険な人物」に格上げになる。


黒の皮手袋というアイテムは、凶器のナイフとセットになっていることが多いのだ。


しかし、この全身黒ずくめの彼は、黒の皮手袋を「キュッ!」とはめ、凶器を「ギュッ!」と握りしめ、いざ犯行に及ぼうとした途端、背後から知り合いに、「よう!〇〇じゃねえか!」などと呼び止められ、慌てて持っていたナイフを懐に隠したり、主人公やその仲間たちに鉢合わせて、犯行を断念することになるのである・・・・・・。


どちらにしても、もともと彼は、真犯人ではないので、殺人や傷害は決して成立しない運命なのだ。


いや、それ以前に、全身黒ずくめファッションを選択した時点で、いろんな意味で彼は「アウト」と言えるだろう・・・・・・。


刑事ドラマでは「脅迫状」が届くことがよくある。


そしてそのような場合、主人公たちがまず聞くことは、「脅迫状を出した者に心当たりはないか?」ということである。


刑事ドラマで脅迫状が届く人というのは、まず間違いなく、「いい人」であったためしがない。


例えば金持ちだったり、政治家だったり、権力者だったり、一族や流派のトップだったりする訳だ。


そんな人たちが人に恨みを買わない訳がないのだ。


したがって、「脅迫状を出した者に心当たりはないか?」と聞かれれば、「きっとあいつに違いない!」と、すぐに名前が挙がって来るのである。


場合によっては、複数名の名前が挙がることもある。


もうその時点で、「この男はその人物に恨みを買うような、何か悪どいことをやって来ているのだな」ということがすぐに分ることになる。


しかし、この男に「きっとあいつに違いない!」と名前を挙げられた人物は、まず間違いなく犯人ではない。


かと言って、名前を挙げられた人物が、いいやつかというと、じつはそうでもないことも多い。


だから「脅迫状を受け取った男」も、彼に「あいつに違いない」と名指しされた男も、いずれは真犯人に殺されてしまう、運命共同体だったりするから、世の中分からないものである・・・・・・。


(画像上、河津桜はもう終わり、間もなくソメイヨシノやヤマザクラの季節がやって来る。画像下、里山ではサンシュユが見ごろになって来た)




2021年2月 3日 (水)

「刑事ドラマあるある」カメラの怪現象

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刑事ドラマと言うのは、ボーッと見ていたら気付かないかもしれないが、「よく考えてみたら、これはちょっと不自然だな~」と感じることが山のようにある。


そのうちの1つが捜査本部に置かれているホワイトボードだ。


とは言うものの、別にホワイトボードそのものが不自然という意味ではない。


では、何が不自然なのかと言うと、そこにマグネットで止められている、関係者の顔写真がなんだがちょっと妙なのである・・・・・・。


ホワイトボードに貼られている写真と言うのは、容疑者や被害者、そしてその家族や関係者などの人間関係を、分かりやすくまとめるために準備されたものだ。


素朴な疑問だが、この写真って、いったい、いつ誰がどこで撮影したものなのだろうか。


容疑者や関係者に聞き込みに行った際に、「事件関係者の人間関係を、分かりやすく整理したいから、ちょっと写真を撮らせてよ」とでも頼んでいるのだろうか。


もし、仮にそうだとしても、「うん、いいよ~」などと、気軽に応じてくれるバカはおるまい。


友人、知人、同僚などから、写真を提供してもらったとも考えられるが、ホワイトボードに貼られている写真を見ると、どうもそれもちょっと考えにくいのだ。


なぜなら彼らの写真はまるで証明写真そのもので、バストアップの構図で、きっちりと正面を向いて撮られているからだ。


しかも背景は決まってホワイトバックかブルーバックで、明らかに「ちゃんとした場所」で撮影されたものであることが分かる。


「もしかしたら自分が怪しまれているかもしれない」という状況で、ここまで捜査に協力的なんて、相当なお人好しか、人知を超えたバカのどちらかである・・・・・・。


刑事ドラマでは容疑者を尾行中に、その行動の証拠として、写真を撮影することがある。


多くの場合、彼らは植え込みや、建物の陰に身を隠しながら、無理な姿勢で一眼レフカメラを構えている。


そしてほとんどの場合、容疑者とはかなりの距離があるにも関わらず、なぜかカメラに取り付けられているのは標準レンズなのだ。


このような状況になることは、十分想定出来ることであり、なぜ望遠レンズを準備して来ないのか、もはや間抜けとしか言いようがない。


ちょっとカメラに詳しい人なら分かると思うが、これでは肝心の容疑者はちっちゃ~くしか写らないだろう。


ところが不思議なことに、あとから撮影した写真を確認するシーンでは、被写体である容疑者は、でかでかと写し出されているばかりか、とても植え込みや物陰に身を隠しながら撮影したとは思えないほど、障害物など何もないクリアな画像が撮影されているのである。


これは普段、一眼レフカメラを使い慣れている人ほど、「そんなバカな~⁉」と思う瞬間である・・・・・・。


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ドラマの中で使用される一眼レフカメラは、「Nikon」や「Canon」などのメーカー名の刻印が、黒いテープで隠されていることが多い。


テレビの場合、提供企業への配慮もあって、これはまあ致し方のないところだ。


しかし、私はこれまで、トップカバーにメーカー名の刻印がない一眼レフカメラなんて見たことがない。


そのせいか、これはかなりの違和感として感じられる。


もちろんカメラそのものは、日本の一流メーカーの本物なのだが、メーカー名を黒いテープで隠しただけで、安っぽさやパチモン感が、じわじわとにじみ出て来るのだから、なんとも不思議なものである。


このことからも一眼レフカメラにとって、メーカー名の刻印は、我々が思っている以上に重要なものであり、「カメラの顔」と言っても過言ではないということがよく分かる。


だからメーカ名を黒いテープで隠すぐらいなら、架空のメーカー名が書かれたテープを貼るくらいの工夫が必要だと私は思う・・・・・・。


刑事ドラマには防犯カメラもよく登場する。


一般に防犯カメラと言うのは、固定されているもので、そこに容疑者の姿が映っているかどうかは、もはや運次第とも言える。


狭い店内に設置されているようなものならともかく、屋外に設置されているものに関しては、防犯カメラの周辺全てをカバーすることはかなり難しい。


たまたま防犯カメラの画角内に、容疑者の姿が映っていたとしたら、それはもはや宝くじに当選したようなものと言ってもいいくらいだ。


そして、もし仮に、防犯カメラに運良く容疑者の姿が映っていたとしても、容疑者が防犯カメラの真ん前に現れて、画面にでかでかと映し出されていたなんてことはまずありえない。


現実には画面の端っこに、ほんの数秒間だけ映っていたということが多いようだ。


しかも、カメラからはかなり離れていることがほとんどで、服装や歩き方などから、辛うじて容疑者本人であることが確認出来るぐらいだという。


しかも屋外に設置されている防犯カメラは、画質が荒いものがほとんどで、画面の端っこの方に、数秒間だけちっちゃ~く映っている容疑者を見つけ出すのは、相当根気のいる作業だと思う・・・・・・。


ところが刑事ドラマでは、多くの防犯カメラ映像を、時間をかけて1つ1つチェックして行くという描写はあるものの、苦労して見つけ出した容疑者の映像は、拍子抜けするくらい大きく、顔の表情まで分かるほどはっきりと映っていることが多い。


たまにリアリティを追求したのか、「画像が荒くて本人かどうか特定出来ません!」という時があるのだが、こういう時は画像処理ソフトを使って、「ノイズをカットして鮮明化!」という裏技が使われる。


そしてパソコンのエンターキーを「ポン!」と叩いた瞬間、画面にはまるでスマホの自撮り画像かと思えるほどの、美しい鮮明な画像が現れるのである。


テレビの前で、「うっそだ~~!」と何度叫んだことか知れない・・・・・・。


(画像上、甘い香りを漂わせながら咲く、ソシンロウバイの花。画像下、冬に出現する蛾、ナミスジフユナミシャク。メスは画像のように翅がない)

2024年5月
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