「謎フレーズ探偵」おまえのかあちゃんでべそ ①
▲樹液を吸いに雑木林にやって来たアカボシゴマダラ。
「ば~か、か~ば、ちんどんや、おまえのかあちゃん、で~べ~そ ♪」
今はもうこんな囃子歌を歌う子供はいないのだろうが、私が小学生だった頃には日常的に歌われている歌だった。
それにしても、今こうして文字に起こしてみると、なんともすごい歌詞である。
という訳で、今回の謎フレーズ探偵は、この「おまえのかあちゃんでべその歌」について調査を進めて行こうと思っている。
とはいうものの、「おまえのかあちゃんでべそ」は、いわゆる悪口で他人を囃し立てるためだけの歌である。
このため歌詞は非常に短くて、とても元歌があるようには思えない。
ところがこの歌、元歌は見当たらないのだが、じつはとても奥が深い歌で、調査を進めて行くと、歌詞の向こう側に日本の歴史が見えて来るのだ。
で、今回はとりあえず、いろいろな人に聞き込みをして判明した、「おまえのかあちゃんでべそ」の各種バリエーションについてご紹介してみたいと思っている・・・・・・。
「おまえのかあちゃんでべそ A」
ば~か、か~ば、ちんどんや、おまえのかあちゃん、で~べ~そ!ついでにおまえも、で~べ~そ!
これは冒頭でご紹介した歌詞と同じもので、恐らく最もオーソドックスな歌詞のものと思われる。
ちなみに私が子供の頃に聴いた記憶があるのは、この歌詞のもので間違いないと思う。
「おまえのかあちゃんでべそ B」
ば~か、か~ば、ちんどんや、おまえのかあちゃん、大で~べ~そ!ついでにおまえも大でべそ!
歌詞Bは歌詞Aとほとんどいっしょだが、最後のフレーズが「大でべそ」に変化している。
どうでもいいが、「大でべそ」ってなんだよという話である。
さて、どんどん行こう。
「おまえのかあちゃんでべそ C」
ば~か、か~ば、ちんどんや、おまえのかあちゃん、赤でべそ!ついでにおまえも赤でべそ!
歌詞Bと同様に「赤でべそ」ってなんだよとつっこんでやりたくなるのは私だけではあるまい。
じつはこの「でべそ」の変化はもう1パターンある。
それがこちら(↓)。
「おまえのかあちゃんでべそ D」
ば~か、か~ば、ちんどんや、おまえのかあちゃん黒でべそ!ついでにおまえも黒でべそ!
このように歌詞Bでは大でべそ、歌詞Cでは赤でべそ、歌詞Dでは黒でべそと、「でべそ」の部分の歌詞だけが変化しているのだが、じつはこれにはちゃんと意味がある。
そしてこれについては次の次の回で解き明かされることになる。
「おまえのかあちゃんでべそ E」
ば~か、か~ば、ちんどんや、おまえのかあちゃんで~べ~そ!いつになったらひっこむか!
歌詞Eではこれまでの歌詞A~Dと違い、後半の歌詞がガラリと変わっていることが分かる。
どうでもいいが、でべそがひっこむことなんてあるのか?
▲ふと、青モミジを見上げればミンミンゼミが止まっていた。
「おまえのかあちゃんでべそ F」
で~ぶ、で~ぶ、ひゃっかんで~ぶ、おまえのかあちゃん、で~べ~そ!
あれ、これは以前調査した、「でぶでぶひゃっかんでぶの歌」の出だしの部分じゃないか?
じつは「おまえのかあちゃんでべその歌」は、このように「でぶでぶひゃっかんでぶの歌」と合わさって歌われているバリエーションがけっこう見られた。
「おまえのかあちゃんでべそ G」
で~ぶ、で~ぶ、ひゃっかんで~ぶ、おまえのかあちゃんで~べ~そ!ついでにおまえもで~べ~そ!
今回調査したものの中では確認出来なかったが、この歌詞Gには、どうやら「大でべそ」、「赤でべそ」、「黒でべそ」のバリエーションも存在しているようだ。
これについては調査協力者のSさんが、子供の頃に聴いた記憶があると言っていた。
「おまえのかあちゃんでべそ H」
ば~か、か~ば、ちんどんや、おまえのかあちゃんで~べ~そ!でんしゃにひかれてぺっちゃんこ!ついでにおまえもぺっちゃんこ!
歌詞Hではこれまでのものと違って、後半の歌詞に「でぶでぶひゃっかんでぶの歌」のフレーズが採用されている。
どうやらこっちのパターンもあるようだ。
「おまえのかあちゃんでべその歌」と、「でぶでぶひゃっかんでぶの歌」は、同時期に流行っていたために、このようなことが起きていると思われるのだが、これが意図的なものだったのか、人から人へ伝えられる際に、混同して伝わって来たものなのかは今となってはよく分からない・・・・・・。
という訳で今回は、「おまえのかあちゃんでべそ」の、各種バリエーションについてご紹介して来たのだがいかがだったろうか。
みなさんの記憶の中にある、「おまえのかあちゃんでべその歌」はこの中にあっただろうか。
で、次回からはいよいよ「おまえのかあちゃんでべその歌」の、歌詞の解析の方を始めて行きたいと思っている・・・・・・。
(本稿では便宜上、「おまえのかあちゃん」という歌詞に統一させてもらっているが、じつはこの部分の歌詞を「おまえのかあさん」で覚えていたかたもいた。したがって、歌詞A~Hはどちらのバリエーションも存在していることになる。そしてこの歌に関しては、元歌らしきものが見当たらないので、どちらが正しいとか、どちらが先かという判断は出来ないので、その点はご了承いただきたいと思う・・・・・・)








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