カテゴリー「ハゲの数え歌」の記事

2021年11月24日 (水)

「謎フレーズ探偵」ハゲの数え歌 ③

Photo_20211121085701

前回までの調査で、「ハゲの数え歌」にはどうやら2つの系統があることが分かった。


で、今回はいよいよ、「ハゲの数え歌」の元歌を探って行こうという訳なのだが、その前に「ハゲの数え歌」の2つの系統について、ちょっとおさらいをしておこうと思う。


「ハゲの数え歌 ①」

ひとつふたつはいいけれど
みっつ、三日月ハゲがある
よっつ、横ちょにハゲがある
いつつ、いつでもハゲがある
むっつ、向こうにハゲがある
ななつ、ななめにハゲがある
やっつ、やっぱりハゲがある
ここのつ、ここにもハゲがある
とうで、とうとうつるっぱげ


「ハゲの数え歌 ②」

ひとつ、人よりハゲがある
ふたつ、不思議なハゲがある
みっつ、三日月ハゲがある
よっつ、横にもハゲがある
いつつ、いつでもハゲがある
むっつ、向こうにハゲがある
ななつ、ななめにハゲがある
やっつ、やっぱりハゲがある
ここのつ、ここにもハゲがある
とうで、とうとうつるっぱげ


ここでは、「ハゲの数え歌」の2つの系統の、最もオーソドックスと思われる歌詞のものを、それぞれ1つずつご紹介した。


「ハゲの数え歌 ①」と「ハゲの数え歌 ②」の違いは、①では冒頭の歌詞が、「ひとつふたつはいいけれど」と歌われているのに対して、②では「ひとつ」と「ふたつ」にも、それぞれ歌詞が割り当てられているところである。

とはいうものの、このオーソドックスなものに関しては、歌詞は見ての通り、どちらもほとんどいっしょで、普通に考えたらこれはどちらも1つの元歌から派生して行ったと考えるのが自然なのではないだろうか。


ところが調べてみると、どうもそんな単純な話ではないようなのだ。


そんな訳で、まずは「ハゲの数え歌 ①」の元歌について探って行きたいと思う・・・・・・。


じつは今回、「ハゲの数え歌 ①」について、色々な人に聞き込みをしていた時、元歌についても知らないものかと、必ずセットで質問をさせてもらっていたのだが、それらしいことを知っていたのは、期待に反して、たった2人だけだった。


で、元歌の詳細まで知っていたのは、このうちの1人だけで、その1人というのが、「レインボーマンの替え歌」の調査の時に、情報提供をして下さったAさんだったのだ・・・・・・。


Aさんはあっさり、「(ハゲの数え歌①の)出所はドリフだよ」と教えてくれた。


Aさんの話によるとハゲの数え歌は、「8時だョ!全員集合!」の「少年少女合唱隊」というコーナーで、ネタとして披露された歌だったらしい。


「ハゲの数え歌」が小学校で流行っていたことは、なんとなくだが覚えている。


そして、「8時だョ!全員集合!」も当時は毎週かかさず見ていた。


しかし番組の中で、「ハゲの数え歌」が歌われていたのは、私はちょっと記憶にない。


そこでそのことをAさんに伝えると、「ハゲの数え歌はドリフに荒井注がいた頃のネタだから、くろねこくん(私のこと)は知らない世代なんだろう」とのことだった。


確かに私は荒井注さんが、ドリフターズの元メンバーだったということは、大人になるまで知らなかった。


更にAさんは、「ハゲの数え歌は、荒井注がいなければ、決して成立しないネタだったんだよ」とも言う。


じつは当時、荒井注さんはハゲキャラとしてコントでネタにされることが多かったそうなのだ・・・・・・。


そして驚いてしまうのは、この「ハゲの数え歌」を番組で初披露したのは、なんとドリフのメンバーではなかったというのだ。


Aさんが言うには、「ハゲの数え歌を番組で最初に歌ったのは、ゲストの由紀さおりだった」のだそうだ。


そういえば、「8時だョ!全員集合!」には、よく歌手がゲストに来ていて、コントに参加していたのを覚えている。


Aさんは「歌詞のバカバカしさだけではなくて、由紀さおりが歌っていたという意外性が、当時の子供たちにウケたのだと思う」と言う。


で、この情報を元に調べてみると、当時番組の中で、由紀さおりさんが歌ったという元歌が判明したのでご紹介しておく。
それがこちら(↓)。


「ハゲの数え歌 ①(元歌)」

ひとつふたつはいいけれど
みっつ、醜いハゲがある
よっつ、横にもハゲがある
いつつ、いつでもハゲがある
むっつ、向こうにハゲがある
ななつ、ななめにハゲがある
やっつ、やっぱりハゲがある
ここのつ、ここにもハゲがある
とうで、とうとうつるっぱげ


細かく見て行くと、情報を提供してくれた皆さんが覚えていた歌詞とは、微妙に違っていることが分かる。


当時はまだ、ビデオデッキもまともに普及していなかった時代だ。
やはり放送を見ただけではうろ覚えだったのだろう。


そしてそれが更に、人から人へ伝わる際に、少しずつ歌詞が変化して行ったのだろう。


ちなみに荒井注さんがドリフターズに在籍していたのは、1974(昭和49)年の3月までだったそうだ・・・・・・。


Photo_20211121085801

さて、ここからは、「ハゲの数え歌 ②」へ移ろう。


じつはこれについても、Aさんが詳細を知っていた。
もはやAさんに記事を書いてもらった方が早いのではないか。


まず、最大の疑問である、「ハゲの数え歌①と②の出所は、はたしていっしょなのか?」についてだ。


これについてAさんは、「出所と言う意味では違うと思う」とのことだった。


「ハゲの数え歌 ②」の元歌を探る上でヒントとなるのが冒頭のフレーズ、「ひとつ人よりハゲがある」の部分。


これは1970(昭和45)年10月から、2年間に渡ってテレビ放映された人気アニメ、「いなっかっぺ大将」の主題歌の冒頭のフレーズに大変よく似ている。


私は「いなかっぺ大将」の本放送当時は、まだ生まれていなかったので知らないのだが、その後の再放送については、何回も繰り返し放送されていたこともあって、この主題歌についてはよく知っている。


ちなみに主題歌の方は、「ひとつ人より力持ち」と歌われている。


そしてこの「いなかっぺ大将」の主題歌のタイトルは、「大ちゃん数え唄」なのである。


もはやこれは疑いようもないだろう・・・・・・。


そしてここで2つ目の疑問。


なぜ、この2つの「ハゲの数え歌」は、歌詞がかぶっているのか。


これについては、同じハゲを題材にした数え歌ということで、どちらかが歌詞をそのまま借用させてもらった、言い方を変えるなら、強く影響を受けたと考えるのが、自然なのではないだろうか。


そこで調べてみると、2つのハゲの数え歌は、ほぼ同時期に小学生の間で流行っていたことが分かった。


だから、「どちらが先か?」ということについては、正直よく分からなかった。


ただ、「ハゲの数え歌 ②」については、誰が最初に歌ったという記録は残っていなくて、自然発生的に子供たちの間で歌われ始めていることから、個人的には「ハゲの数え歌」としては、①が元ネタだったのではないかと思っている。


当時の子供たちにとって、ドリフの影響力はやはり絶大だったのだ。


ということで、この2つの「ハゲの数え歌」は、それぞれ出所は違っていたものの、どうやら兄弟のような関係だったということだけは確かなようである・・・・・・。


(画像上、秋の野の花の代名詞ノコンギク。画像下、桜は秋早くから紅葉が始まる・・・・・・)

2021年11月18日 (木)

「謎フレーズ探偵」ハゲの数え歌 ②

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前回から「ハゲの数え歌」についての調査を始めた。


そして調査を進めて行くと、「ハゲの数え歌」には大きく2つの系統があることが分かった。


前回はそのうちの1つをご紹介したのだが、忘れてしまっているかたもいると思うので、ここでちょっとおさらいをしておこう。


「ハゲの数え歌(オーソドックスなもの)」

ひとつふたつはいいけれど
みっつ、三日月ハゲがある
よっつ、横ちょにはげがある
いつつ、いつでもハゲがある
むっつ、向こうにハゲがある
ななつ、ななめにハゲがある
やっつ、やっぱりハゲがある
ここのつ、ここにもハゲがある
とうで、とうとうつるっぱげ


前回はこのオーソドックスな歌詞のものを基本として、いくつかの歌詞のバリエーションをご紹介した。


そしてこの系統は、冒頭の歌詞が必ず、「ひとつふたつはいいけれど」になる特徴がある。


また、歌詞にバリエーションがあるとは言うものの、そのいずれもが、全体の歌詞の半分近くがきれいに重なっており、これはどう考えても元歌があるとしか思えない状況だ・・・・・・。


で、今回はこの「ハゲの数え歌」の元歌を探る前に、これとは別系統と思われる「ハゲの数え歌」の方もご紹介しておこうと思う。


ちなみに歌詞については、先にご紹介している、「ハゲの数え歌A~C」とほとんどいっしょと思ってもらっていい。


「それなのになんでこれを別系統と言っているのか?」という所に注目して、読み進めて行ってもらいたい。
それではどうぞ(↓)。


「ハゲの数え歌(D)」

ひとつ、人よりハゲがある
ふたつ、不思議なハゲがある
みっつ、三日月ハゲがある
よっつ、横にもハゲがある
いつつ、いつでもハゲがある
むっつ、向こうにハゲがある
ななつ、ななめにハゲがある
やっつ、やっぱりハゲがある
ここのつ、ここにもハゲがある
とうで、とうとうつるっぱげ


Photo_20211116083201

どうだろうか、なぜ私がこれを別系統と言ったのか、その理由が分かってもらえただろうか。


そう、これまでの「ハゲの数え歌A~C」では、歌い出しが必ず、「ひとつふたつはいいけれど」だったのだが、この「D」では「ひとつ」と「ふたつ」にも、それぞれ別個に歌詞が割り当てられているのだ。


それでは、この別系統の「ハゲの数え歌」をもう1つご紹介しておこう(↓)。


「ハゲの数え歌(E)」

ひとつ、人よりハゲがある
ふたつ、ふもとにハゲがある
みっつ、右にもハゲがある
よっつ、横にもハゲがある
いつつ、いっぱいハゲがある
むっつ、向こうにハゲがある
ななつ、なんだかハゲがある
やっつ、やっぱりハゲがある
ここのつ、ここにもハゲがある
とうで、とうとうつるっぱげ


じつはこの別系統と思われる「ハゲの数え歌」は、これ以外にも2、3見られたのだが、それらは「D」の歌詞のものが、ワンフレーズだけ他のものにすり替わっているだけだった・・・・・・。


で、ここで問題になって来るのが、前回ご紹介した「ハゲの数え歌A~C」と、今回ご紹介した「ハゲの数え歌D~E」は、はたして元歌は同じものなのかということである。


全体の歌詞については、確かにどちらの系統もほとんどいっしょで、普通に考えたら、「同じ一つの歌から派生して行ったものなのではないか?」と思ってしまう。


ところが調査を進めて行くと、これがどうもそうではなさそうなのである。


という訳で、次回はいよいよ大詰め、2つの系統があることが判明した、「ハゲの数え歌」の元歌について迫って行きたいと思っている・・・・・・。


(画像上、都市部でもお馴染みの秋の花、セイタカアワダチソウ。画像下、カメラを向けたらうんちをした、クルマバッタモドキの褐色型)

2021年11月12日 (金)

「謎フレーズ探偵」ハゲの数え歌 ①

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以前、「でぶでぶひゃっかんでぶの歌」の記事を書くために、いろんな人に話を聞いて回っていた時、「そう言えば、ハゲの数え歌ってのもあったな!」と、偶然何かを思い出して一人で笑い出した人がいた。


どうやら、「でぶでぶひゃっかんでぶの歌」の最後のフレーズ、「ひかるはおやじのハゲ頭」が、ハゲの数え歌を思い出すきっかけになったらしい。


しかしその時は、「でぶでぶひゃっかんでぶの歌」の調査をしている真っ最中で、同時進行で他の歌の調査までする余裕はなかったので、「ハゲの数え歌」については、また改めて話を聞かせてもらうことにしていた・・・・・・。


で、今回ようやく時間が出来たので、改めて「ハゲの数え歌」について、詳しく話を聞きに行って来たという訳だ。


ちなみに「ハゲの数え歌」というのは「通称」で、実際はどんなタイトルだったのかはよく分からないとのことだった。


そしてこのとき教えてもらった、「ハゲの数え歌」がこちらになる(↓)。


「ハゲの数え歌(A)」

ひとつふたつはいいけれど
みっつ、三日月ハゲがある
よっつ、横ちょにハゲがある
いつつ、いつでもハゲがある
むっつ、向こうにハゲがある
ななつ、ななめにハゲがある
やっつ、やっぱりハゲがある
ここのつ、ここにもハゲがある
とうで、とうとうつるっぱげ


ご覧の通り、「どうしようもね~」歌である。


しかしこの歌、私はなんだか聴いたことがあるような気がするのだ。


ということは、以前調査した、「でぶでぶひゃっかんでぶの歌」と同様に、昭和50~60年代に小学生の間で流行っていた歌だったのかもしれない・・・・・・。


そこでいつものメンバーに協力を仰ぎ、「ハゲの数え歌」の調査を本格的に始めることにした。


で、調査を進めて行くうちに分かって来たことは、「でぶでぶひゃっかんでぶの歌」を知っていた人は、「ハゲの数え歌」についても知っていた、もしくは聴いたことがあると答えた人が多かったということだ。


ということは、やはり「ハゲの数え歌」は、「でぶでぶひゃっかんでぶの歌」と同時期に流行っていたということになるのだろう。


で、この「ハゲの数え歌」、調べて行くと、歌詞にいくつかのバリエーションがあったので、続けてご紹介してみたいと思う・・・・・・。


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「ハゲの数え歌(B)」

ひとつふたつはいいけれど
みっつ、みんなにハゲがある
よっつ、横にもハゲがある
いつつ、いっぱいハゲがある
むっつ、むこうにハゲがある
ななつ、ななめにハゲがある
やっつ、やっぱりハゲがある
ここのつ、ここにもハゲがある
とうで、とうとうつるっぱげ


「ハゲの数え歌(C)」

ひとつふたつはいいけれど
みっつ、右にハゲがある
よっつ、横にハゲがある
いつつ、いつものハゲがある
むっつ、むこうにハゲがある
ななつ、なんだかハゲがある
やっつ、やっぱりハゲがある
ここのつ、ここにもハゲがある
とうで、とうとうハゲ頭


じつはこの「ハゲの数え歌」、これ以外にも、いくつか歌詞が違うものが出て来たのだが、基本的には最初にご紹介した「A」の歌詞と全くいっしょで、ワンフレーズだけ別の歌詞にすり替わっているものばかりだった。


そして、「B」と「C」に関しても、歌詞は「A」と半分近くが重なっており、これはどう考えても、元歌があったはずである・・・・・・。


歌詞が変化している部分に関しては、人から人へ伝わる際に、聞き間違えて覚えてしまっていたり、今回思い出してもらった時に、記憶があいまいな部分を、「こんな歌詞じゃなかったかな」と、無意識のうちに補完してしまったとも考えられる。


現実に以前調査した、「でぶでぶひゃっかんでぶの歌」に比べると、歌詞をはっきりと覚えていた人は少なくて、みんな思い出すのに時間がかかっていた。


そしてこの「ハゲの数え歌」、今回ご紹介したもの以外に、もしかしたらこれは別系統なんじゃないかと思えるものがいくつかあった。
元歌を探る前に、次回はそこから手をつけてみたいと思っている・・・・・・。


(画像上、スイフヨウは花期が長くて、まだ咲いている。画像下、イボバッタは都市部でも普通に見られる・・・・・・)


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