「謎フレーズ探偵」アルプス一万尺の替え歌 ④
前回までは「アルプス一万尺の替え歌」の様々な歌詞のバリエーションについて書いて来た。
そして今回は基本から外れたちょっとイレギュラーな歌詞のものをご紹介してみたいと思う。
で、まずは比較用として、「アルプス一万尺の替え歌」の、オーソドックスな歌詞のものを1つご紹介しておくので参考にして欲しい。
「アルプス一万尺の替え歌(オーソドックスなもの)」
田舎のじっちゃんばっちゃん
イモ食って屁こいて
大事なパンツに穴開けた(ヘイ!)
じじいは殺され
ばばあは自殺
大事なパンツは博物館
オーソドックスな歌詞のものは、歌詞が前半部分(「ヘイ!」という掛け声のところまで)と、後半部分に分かれているのだが、後半部分はなぜか「知らない」というかたも少なくなかった。
で、今回の本題となるイレギュラーな歌詞のものがこちらになる(↓)。
「アルプス一万尺の替え歌(イレギュラーな歌詞)①」
田舎のじっちゃんばっちゃん
トイレに入って
紙がないから
手で拭いた(ヘイ!)
ラーララ ラララララ
ラーララ ララララ
ラーララ ラララララ
ララララ ラー
私はこの歌詞を見て、「あれ?」とすぐにあることに気付いた。
冒頭の「田舎のじっちゃんばっちゃん」まではいいとして、その後の歌詞はなんだかどこかで見たことがあるような気がするのだ。
そこで記憶の糸を手繰って行くと、これって以前調査した、「みっちゃんみちみちうんこたれての歌」のフレーズにそっくりなのだ。
ちなみに「みっちゃんみちみちうんこたれての歌」では、「みっちゃんみちみちうんこたれて 紙がないから手で拭いて もったいないから舐めちゃった」と歌われている。
このイレギュラーな歌詞のものは明らかに、「みっちゃんみちみちうんこたれての歌」の影響を受けていると考えていいと思う。
しかし、それが意図的なものだったのか、混同して伝わってしまったものなのかは残念ながらよく分からない。
で、このイレギュラーな歌詞のものは、後半の歌詞は「アルプス一万尺の手遊び歌(元歌)」と同様に、シンプルに「ラ」のみで歌われて行く。
ただ、今回の調査では、後半の歌詞がない例も見られた。
また、「みっちゃんみちみちうんこたれての歌」の影響を受けたと思われる歌詞には、次のようなバリエーションもあった。
「アルプス一万尺の替え歌(イレギュラーな歌詞)②」
隣のじっちゃんばっちゃん
トイレに入って
ティッシュがないから
手で拭いた(ヘイ!)
まず、冒頭の「田舎のじっちゃんばっちゃん」が、「隣のじっちゃんばっちゃん」に変化していることが分かる。
しかし、これについては、オーソドックスな歌詞のものも、両方の歌詞がバリエーションとして存在していた。
次に①の「紙がないから」というフレーズが、②では「ティッシュがないから」というフレーズに変化している。
これについては、人から人へ伝わって行く際に、まるで伝言ゲームのように、どこかのタイミングで、変化して行ったものと思われる。
また、②の歌詞では、後半の歌詞の「ラーララ ラララララ・・・」はなくて、前半の歌詞だけで全てが完結していた。
このようにイレギュラーな歌詞①、②は、明らかに「みっちゃんみちみちうんこたれての歌」の影響を受けていることが分かる・・・・・・。
で、影響を受けていると言えば、オーソドックスな歌詞の2行目、「イモ食って屁こいて」というフレーズも、どこかで聞いたことがあるような気がする。
で、こちらも記憶の糸を手繰って行くと、以前調査した「学年の数え歌」に全く同じフレーズがあった。
ちなみに「学年の数え歌」では、「一年、イモ食って屁こいて」と歌われている。
このように子供の替え歌というのは、他の替え歌に歌詞の一部を流用していることがままある。
そしてこのことがより一層、歌詞の謎を深めることになるのである・・・・・・。
ちなみに前回は本文では特に触れなかったが、この「イモ食って屁こいて」というフレーズは、「屁して」、「屁こいて」、「屁ふって」、「屁たって」などのバリエーションがあった。
意味としては全く同じなのだが、住んでいる地域によって、方言に置き換えられて歌われていたようである。
ちなみに私が子供の頃に聞いた記憶があるのは、「屁して」と「屁こいて」の2パターンだった。
恐らくもっと広い範囲で調査をして行けば、更に多くのバリエーションが出て来るのだろう。
という訳で、4回に渡って書いて来た、「アルプス一万尺の替え歌」だが、とりあえず今回で完結ということになる・・・・・・。
(画像上、気温が下がって、ハギの花が目立ち始めた。画像下、クヌギのどんぐりが落ちる季節になった・・・・・・)










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