カテゴリー「まんまるちゃんの絵描き歌」の記事

2023年2月23日 (木)

「謎フレーズ探偵」まんまるちゃんの絵描き歌 ⑥

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▲どうやら、一連の「まんまるちゃんの絵描き歌」のルーツはこちらの絵が描ける「まるちゃんの絵描き歌」のようだ。それにしてもこの絵の人物は謎としか言いようがない。スカートを履いているということは女の子なのだろうが、頭にはなぜか「てつぼうし」を被っており、髪の毛はない。そしてまるで人形のような風貌である・・・・・・。

「まるちゃんの絵描き歌」

まんまるまるまる丸木舟
土人が漕ぎます
シュラシュシュシュ
まるちゃんのぼうしはてつぼうし
ろくのじ ろくのじ
さんじゅうろく
スカートはいたら
足が出た


前回も書いた通り、こちらの「まるちゃんの絵描き歌」は、今回の調査で出て来たものの中では、最も古い時代のもので、どうやら昭和10年代に歌われていた歌のようだ。


そしてこちらの歌詞では、「船」はより原始的な丸木舟であり、それを漕いでいるのが「土人」ということになる。


で、ここまでの詳細については、前回の「まんまるちゃんの絵描き歌⑤」を参照して欲しい・・・・・・。


という訳で、今回は次のフレーズの「シュラシュシュシュ」から解析をして行こうと思っている。


では、そもそもの話、「シュラシュシュシュ」とはいったいなんのことだろう。


なんだか英語っぽい響きではあるが、思い当たる単語がない。


漢字やひらがなが1つも入っていないところを見ると擬音なのだろうか。


また、「アブラカタブラ」のような、おまじないの言葉のようにも聞こえる。


しかし、この「シュラシュシュシュ」というフレーズ、私はなんだか聴いたことがあるような気がする。


そこで少しずつ、記憶の糸を手繰って行くと、香川県民謡の「金比羅船々」に行き着いた。


私が子供の頃、民謡好きの父が、よくテレビの民謡番組を見ながら、この歌を口ずさんでいたのを覚えている。


ちなみに「金比羅船々」では、「こんぴらふねふね 追い手に帆掛けて シュラシュシュシュ」と歌われている。


では、「シュラシュシュシュ」とは何かというと、「シュラ」は「修羅」と書き、もともとの意味は仏教に由来する。


仏教のエピソードでは、「修羅」は宿敵である「帝釈天」に戦いを挑み、「帝釈天」を見事敗走させている。


しかし、「シュラシュシュシュ」のフレーズと、仏教のエピソードは直接の関係はない。


じつは「修羅」にはもう一つ意味があって、農業や林業などで使われる、ソリのような形をした運搬道具のことを指す言葉でもある。


この「修羅」は巨石の運搬などにも使われていたことから、「大きな石=大石=帝釈」を走らせることから、「修羅」と呼ばれるようになったようだ。


つまり言葉の由来はダジャレに近いものがある。


で、この「修羅」が走って行く様子を、船がすいすい進んで行く光景になぞらえて、「シュラシュシュシュ」というフレーズが生まれたようだ。


つまり「まるちゃんの絵描き歌」の冒頭のフレーズは、「土人が漕ぐ丸木舟がスイスイ進んで行く」という意味になる訳だ・・・・・・。


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▲前回ご紹介した「女の子B」の絵描き歌は、一枚目の画像の「まるちゃんの絵描き歌」の進化系と考えてよさそうである・・・・・・。

次のフレーズは、「まるちゃんのぼうしはてつぼうし」である。


そして注目して欲しいのは、こちらの「まるちゃんの絵描き歌」では、主人公(?)のまるちゃんは、ここで初めて登場しているのだ。


そして、そのまるちゃんが被っている帽子は「てつぼうし」なのだという。


「てつぼうし」などと言うと、中世ヨーロッパの鎧兜のようなものを想像してしまうが、実際には「てつぼうし」とは、「ヘルメット」の古い呼び名である。


しかし、まるちゃんがなぜ「てつぼうし」を被っているのかについては、歌詞では何も語られておらず、詳細は不明としか言いようがない・・・・・・。


続いてのフレーズは、「ろくのじ ろくのじ さんじゅうろく」だ。


このフレーズは前回ご紹介した、「女の子B」の「ろくもんじ ろくもんじ」という歌詞にたいへんよく似ている。


「女の子B」の歌詞を解析した際には、子ブタや子グマバージョンの歌詞にある、「ろくろくちゃん ろくろくちゃん」から変化したものではないかと予想したのだが、どうもこちらの「まるちゃんの絵描き歌」にある、「ろくのじ」が「ろくもんじ」に変化したと考えた方がしっくり来る・・・・・・。


そしてそれを証明してくれるのが、次のフレーズ、「スカートはいたら足が出た」である。


このフレーズも「女の子B」の最後のフレーズ、「スカートはかせりゃ足が出る」に酷似していることが分かる。


で、このことから分かることは、「女の子B」の絵描き歌は、こちらの「まるちゃんの絵描き歌」とは無関係ではないということだ。


もっと言うなら、「女の子B」の絵描き歌は、「まるちゃんの絵描き歌」を元に作られた歌なのではないだろうか。


さらに「女の子B」の絵描き歌が、「まるちゃんの絵描き歌」から派生した歌だとすると、これと歌詞がリンクしている、「女の子A」の絵描き歌も決して無関係ではないだろう。


ということは、「女の子A」の歌詞とリンクしている子ブタや子グマの絵描き歌も、元をたどれば、上の「まるちゃんの絵描き歌」に行き着くことになる訳だ。


想像するに、最初に「まるちゃんの絵描き歌」があって、そこから「女の子B」の歌詞が生まれ、さらにそこから「女の子A」の歌詞が派生した。


そしてさらにそこから、子ブタや子グマの絵描き歌が生まれて行ったということになるのではないだろうか。


そしてこの一連の絵描き歌については、伝聞形式で歌詞が伝わって行く際に、聞き間違いなどで歌詞が変化して行ったものとはちょっと考えにくい。


先ほどの順番で、それぞれの歌詞を見て行くと、どうも子供がより親しみやすいように、歌詞が改良されて行っているように感じる。


そしてそれは完成する絵を見ても明らかだ。


ただ、1つ気になるのは、このシリーズには、歌詞に必ず影のような物があり、どんなに歌詞を改良しても、その影だけはなぜか消えずに残っているのである。


子供が歌う絵描き歌になぜそんなものが必要なのだろうか。


これについてはもはや謎としか言いようがない・・・・・・。


2023年2月17日 (金)

「謎フレーズ探偵」まんまるちゃんの絵描き歌 ⑤

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▲前回、ご紹介したものとは、別の女の子の絵が描ける「まんまるちゃんの絵描き歌」。上の画像のように、メガネをかけたサザエさんのような絵が描ける・・・・・・。

前回は子グマの絵が描ける、「まるまるちゃん(まんまるちゃん)の絵描き歌」と、人間の女の子の絵が描ける、「まるまるちゃん(まんまるちゃん)の絵描き歌」を解析して来た。


そして前回も少し触れたが、じつは人間の女の子の絵が描ける、「まんまるちゃんの絵描き歌」には、バージョン違いの歌がもう一つある。


という訳で、今回はまずは、そのバージョン違いの絵描き歌の解析から始めてみたいと思っている・・・・・・。


「まんまるちゃんの絵描き歌(女の子 B)」

まんまるちゃん まんまるちゃん
まんま~るちゃん
しいのきばやしに穴がある
三月三日に雨が降り
とうさん かあさん
さよう~なら
ろくもんじ ろくもんじ
じゅうもんじ
スカートはかせりゃ
足が出る ホイホイ


ちなみにこちらの絵描き歌では、メガネをかけた、サザエさんのような髪型をした女の子の絵を描くことが出来る。


しかし、このような絵が描けるということを知らずに、上の歌詞だけを見せられても、いったいなんの絵が描ける絵描き歌なのか、きっと誰も想像出来ないだろう。


また、歌詞を通して見ても、1つ1つのフレーズには何の脈絡もなく、全くの意味不明としか言いようがない。


しかし、冒頭の「まんまるちゃん まんまるちゃん まんま~るちゃん」や、「とうさん かあさん さよう~なら」など、子ブタや子グマの「まんまるちゃんの絵描き歌」と共通のフレーズもある。


さらに「ろくもんじ ろくもんじ じゅうもんじ」は、「ろくろくちゃん ろくろくちゃん さんじゅ~ろく 」が変化したフレーズと想像出来る。


そして最後の「スカートはかせりゃ足が出る ホイホイ」は、「女の子A」の歌詞の「スカートはいた二年生」とリンクしていると考えてよさそうである・・・・・・。


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▲こちらの絵は、一見して、これまでご紹介して来たものとは、雰囲気が違うことが分かる。「まんまるちゃんの絵描き歌」の中では、最も古い時代に歌われていたものと思われる・・・・・・。

さて、最後にご紹介する「まるちゃんの絵描き歌」は、今回の調査で出て来たものの中では、最も古い時代のものと思われる。


これは調査協力者のSさんの母親が、子供の頃に歌っていた絵描き歌とのことで、どうやら昭和10年代に歌われていたもののようだ。


もしかしたら、もっと古い時代から存在していたのかもしれないが、なにしろ確認出来たのはこの1件だけだったので、詳細についてはよく分からない。


という訳で、まずは歌詞をご紹介してみたいと思う。


「まるちゃんの絵描き歌」

まんまるまるまる丸木舟
土人が漕ぎます
シュラシュシュシュ
まるちゃんのぼうしはてつぼうし
ろくのじ ろくのじ
さんじゅうろく
スカートはいたら
足が出た


まず、一見して興味深いというか、見覚えのあるフレーズが、そこかしこに見られる。


そして不思議なことに、私はこの歌そのものは知らないのだが、なんだかこの絵はどこかで見たことがあるような気がするのだ。


しかし、それをどこで見たのかは、残念ながら全く思い出せない。


そしてこちらの「まるちゃんの絵描き歌」では、冒頭の歌詞がお決まりの「まんまるちゃん まんまるちゃん まんま~るちゃん」ではないのだ。


ちなみに歌詞にある「丸木舟」とは、巨木をくり抜いて作る、単純な仕組みの舟のことで、カヌーのような形状の舟を想像してもらえばよいかと思う。


そしてこの舟を漕いでいるのが「土人」とのことで、このフレーズは子ブタの絵が描ける、「まんまるちゃんの絵描き歌」でも、歌詞のバリエーションの1つ、「土人のお船に乗せられて」というフレーズで紹介している。


で、この「土人」という言葉は、現在では差別用語になってしまうのだが、「まんまるちゃんの絵描き歌」のルーツを探って行くうえで、非常に重要なキーワードということで、今回はあえてそのままの形で紹介させてもらっている。


ところで、子ブタの絵が描ける、「まんまるちゃんの絵描き歌」では、船は「大きなお船」や「小さなお船」、「金のお船」や「銀のお船」、「インドのお船」や「外国のお船」など、様々な変化が見られたのだが、こちらの「まるちゃんの絵描き歌」がそのルーツだとすると、船はより原始的な「丸木舟」であり、それを漕いでいるのが、「土人」だったということになりそうだ。


という訳で、次回はいよいよ大詰め、「まんまるちゃんの絵描き歌」の真相に迫って行こうと思っている・・・・・・。



2023年2月11日 (土)

「謎フレーズ探偵」まんまるちゃんの絵描き歌 ④

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▲「まんまるちゃんの絵描き歌」には、子ブタではなく、子グマの絵が描けるバージョンもある。歌詞については子ブタバージョンとほとんど変わりはない・・・・・・。

前回までは子ブタの絵が描ける、「まんまるちゃんの絵描き歌」について書いて来たが、今回からは子ブタ以外の絵が描ける、「まんまるちゃんの絵描き歌」について書いて行こうと思っている。


「まるまるちゃんの絵描き歌(子グマ)」

まるまるちゃん まるまるちゃん
まるま~るちゃん
まるまるちゃん まるまるちゃん
まるま~るちゃん
金のお船に乗せら~れて
お父さん お母さん
さよう~なら
ろくろくちゃん ろくろくちゃん
さぶろうちゃん
ろくろくちゃん ろくろくちゃん
ふじの~やま


ちなみにこちらの絵描き歌、歌詞は子ブタの絵が描ける、「まんまるちゃんの絵描き歌」とほぼいっしょなのだが、最終的に出来上がる絵はなぜか子グマの絵になっている・・・・・・。


で、歌詞についてちょっと解説をしておくと、冒頭の「まるまるちゃん」は「まんまるちゃん」バージョンもあったのだが、子ブタの絵が描ける「まんまるちゃんの絵描き歌」と混同しないように、「まるまるちゃん」バージョンでご紹介している。


それともう1つ。


「ろくろくちゃん ろくろくちゃん さぶろうちゃん」の部分だが、子ブタの絵が描ける「まんまるちゃんの絵描き歌」にも、この歌詞はバリエーションの1つとして存在していた。


ただ、子ブタの絵の方では、「さぶろうちゃん」の歌詞のところで、胴体に「36」と書いていたのだが、子グマの絵では漢字の「三」が胴体に描かれるという違いがある。


で、こちらの子グマの絵が描ける「まるまるちゃん(まんまるちゃん)の絵描き歌」だが、子ブタバージョンのものと歌詞がほとんど変わらないことからも、どうやら子ブタバージョンの後付けとして作られたもののようである。


なぜ、こちらが後付けかというと、聞き取り調査で出て来るのは、子ブタの絵が描ける「まんまるちゃんの絵描き歌」の方が、圧倒的に多かったからだ。


では、なぜわざわざ、子グマバージョンなんてものを作ったのだろうか。


恐らくそれは、同じ歌で違う絵も描ければ、新たに歌を覚える必要もないし、1つの歌でいろいろな動物が描けたら、きっと子供たちは喜ぶだろうと考えたからではないだろうか・・・・・・。


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▲こちらは人間の女の子の絵が描けるバージョン。子グマバージョンと比べると、歌詞に変化があるように感じるのだが、じつは最後の部分以外は、子ブタバージョンの歌詞にも、バリエーションとして登場していたフレーズだ・・・・・・。

「まるまるちゃんの絵描き歌(女の子 A)」

まるまるちゃん まるまるちゃん
まるま~るちゃん
父ちゃんと母ちゃんと
けんか~して
ろくろくちゃん ろくろくちゃん
山へ~行き
スカートはいた
二年生


まず、こちらの「まるまるちゃんの絵描き歌」は、一目で歌詞が大きく変化していることが分かる。


そしてなんとこの絵描き歌では、子ブタや子グマなどの動物ではなくて、人間の女の子の絵を描くことが出来る。


まあ、見方によっては、パーマをかけたおばちゃんの絵のようにも見えるのだが、「スカートはいた二年生」と歌詞にあるので、天然パーマの女の子なのだろう・・・・・・。


で、この歌の歌詞で注目してもらいたいのが、「父ちゃんと母ちゃんとけんか~して」のフレーズ。


このフレーズ、どこかで見た記憶はないだろうか。


そう、じつは前回、子ブタバージョンの歌詞のバリエーションとして、「お父さん お母さん けんか~して」というフレーズを紹介しているのだ。


ただ、子ブタバージョンの歌詞では、「お父さん お母さんけんか~して お母さん お船で行っちゃ~った」と歌われているが、女の子Aバージョンの歌詞では、「父ちゃんと母ちゃんとけんか~して(中略)山へ~行き」とあるので、どうやら自分が両親と喧嘩をして、家を出て来たという意味のようだ・・・・・・。


子ブタバージョンの歌詞では、このフレーズは一般的ではなくて、ごく少数派だったことからも、どうやらあの歌詞のバリエーションは、女の子バージョンの「まるまるちゃんの絵描き歌」の歌詞に引っ張られた、言い方を変えるなら混同してしまったものと思われる。


ここで1つ分かることは、子ブタバージョンの「まんまるちゃんの絵描き歌」と、女の子バージョンの「まるまるちゃんの絵描き歌」は、どうやら同じ時期に両方の歌が存在していたということだろう。


このように「まんまるちゃんの絵描き歌」には、子ブタや子グマ、人間の女の子など、いくつかのバージョン違いが見られるのだが、不思議なことにそれぞれにリンクしている部分があるのだ。


そして、「まんまるちゃんの絵描き歌」には、じつは今回ご紹介したものとは別の、「人間の女の子」が描けるバージョン違いの歌がある。


次回はその歌を解析して行きながら、「まんまるちゃんの絵描き歌」のルーツに迫ってみたいと思っている。
という訳で、シリーズ初の⑤へ続く・・・・・・。

2023年2月 5日 (日)

「謎フレーズ探偵」まんまるちゃんの絵描き歌 ③

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▲「まんまるちゃんの絵描き歌」は、なぜか人によって出来上がる絵が違う。こちらは子ブタではなく、子グマの絵が描けるバージョンになる・・・・・・。

「まんまるちゃんの絵描き歌」

まんまるちゃん まんまるちゃん
まんま~るちゃん
まんまるちゃん まんまるちゃん
まんま~るちゃん
小さいお船に乗せら~れて
お父さん お母さん
さよう~なら
ろくろくちゃん ろくろくちゃん
さんじゅ~ろく
ろくろくちゃん ろくろくちゃん
ふじの~やま


前回はこちら(↑)の「まんまるちゃんの絵描き歌」の前半の歌詞について解析をして来た。


で、今回は「お父さん お母さん さよう~なら」から下の、後半の歌詞について解析をして行こうと思っている。


そんな訳で、まずは「お父さん お母さん さよう~なら」なのだが、この部分に関しては、「お父さん お母さん」が「父さん 母さん」になっているぐらいで、誰に聞いても歌詞にあまり大きな変化はなかった。


ただ、1例だけ歌詞の前後が入れ替わり、「お父さん お母さん けんか~して お母さんお船で行っちゃ~った」という特徴的な歌詞のものがあった。


これについては、子ブタとは別の絵が描ける、「まんまるちゃんの絵描き歌」にも出て来るフレーズで、次回以降で解析予定なので、ちょっと頭の片隅にでも置いておいて欲しい・・・・・・。


続いては「ろくろくちゃん ろくろくちゃん さんじゅ~ろく」である。


この部分も「ろくろくちゃん」が「ろくろくび」に変化している例が3件だけあったが、これは恐らく聴き間違えて歌ったものが、そのまま伝わって行ってしまったものだろう。


で、そもそもの話、「ろくろくちゃん」とはいったい誰のことなのだろう。


そう思って、歌詞を読み進めてみると、「ろくろくちゃん ろくろくちゃん さんじゅ~ろく」とある。


これだけを見たら、意味不明としか言いようがない・・・・・・。


そこでこの歌はもともとは絵描き歌なので、この部分の絵の描き順をちょっと見てみることにしよう。


すると「ろくろくちゃん ろくろくちゃん」で子ブタの両腕、「さんじゅ~ろく」で胴体になる「36」が描かれていることが分かった。


ということは、「ろくろくちゃん」とは、誰かの名前とかではなく、ただの語呂合わせのようである。


最初は「なんで子ブタの胴体が36なんだろう?」と思っていたが、どうやら「6×6=36」ということらしい・・・・・・。


ちなみにこの部分の歌詞を、「ろくろくちゃん ろくろくちゃん さぶろ~ちゃん」と覚えている人もいた。


じつはこれも子ブタとは別の絵が描ける、「まんまるちゃんの絵描き歌」に出て来るフレーズなので、ちょっと頭の片隅にでも置いておいて欲しい。


で、歌詞は「ろくろくちゃん ろくろくちゃん ふじの~やま」で終わるのだが、この部分に関しては、特に目立った変化は見られなかった・・・・・・。


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▲「まんまるちゃんの絵描き歌」はもしかしたら怖い歌なのかもしれない。子供が歌う絵描き歌になぜこのような怖い歌詞をつけたのか謎としかいいようがない・・・・・・。

そしてこの「まんまるちゃんの絵描き歌」だが、子供の頃は何の違和感もなく、サラッと歌っていたと思うのだが、大人になって歌詞を見直してみると、あることに気付いてしまったというかたも少なくないのではないだろうか。


そう、「もしかしてこの歌って、怖い歌なんじゃないか?」ということだ。


で、今回の調査で、個人的に最も怖いと感じた歌詞のものがこちらになる(↓)。


「まんまるちゃんの絵描き歌」

まんまるちゃん まんまるちゃん
まんま~るちゃん
まんまるちゃん まんまるちゃん
まんま~るちゃん
土人のお船にさらわ~れて
お父さん お母さん
さよう~なら
ろくろくちゃん ろくろくちゃん
さんじゅ~ろく
ろくろくちゃん ろくろくちゃん
ふじの~やま


前回も書いた通り、「土人」は差別用語になってしまうのだが、この部分は次回以降に解析予定の、別バージョンの「まんまるちゃんの絵描き歌」にも深く関わって来る歌詞なので、あえて紹介させてもらっている。


で、上の歌詞が怖いのはじつはここからで、「土人のお船にさらわ~れて」という歌詞を覚えていたかたは、「この船はじつは奴隷船で、人さらいが乗っている。そしてさらって来た子供は、外国へ連れて行かれて、奴隷として働かされることになる」というバックストーリーをなぜか知っていて、「歌詞に出て来る36とは、その時に付けられた奴隷番号なのだ」というのだ。


ただしこのバックストーリーの出所については、誰に聞いても「よく覚えていない」という。


もしかしたら、絵描き歌にまつわる都市伝説的なことなのかもしれないが、いったいどこで誰に刷り込まれた記憶なのだろうか・・・・・・。


このように、「まんまるちゃんの絵描き歌」にはとにかく謎が多い。


そもそもこの歌は子供が歌う絵描き歌である。


それにも関わらず、なぜこんな怖い歌詞になったのだろうか。


それにこの歌は元になった曲は分かっているのだが、歌詞については作者不明で、いったい誰がこんな歌詞を付けたのか全く分かっていないのだ。


そんな訳で次回からは、子ブタとは別の絵が描ける、「まんまるちゃんの絵描き歌」を解析して行きながら、この歌のルーツを探って行こうと思っている。


ちなみに今回は6回シリーズです・・・・・・。



2023年1月30日 (月)

「謎フレーズ探偵」まんまるちゃんの絵描き歌 ②

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▲「まんまるちゃんの絵描き歌」では、歌詞に多くのバリエーションが見られる。しかし、そのほとんどは、「小さいお船に乗せら~れて」のフレーズに集約されているといっても過言ではない・・・・・・。

「まんまるちゃんの絵描き歌」

まんまるちゃん まんまるちゃん
まんま~るちゃん
まんまるちゃん まんまるちゃん
まんま~るちゃん
小さいお船に乗せら~れて
お父さん お母さん
さよう~なら
ろくろくちゃん ろくろくちゃん
さんじゅ~ろく
ろくろくちゃん ろくろくちゃん
ふじの~やま


さて、今回からは、「まんまるちゃんの絵描き歌」の歌詞の謎について、解析して行こうと思っている。


ちなみにこの絵描き歌は、子ブタの絵を描くことが出来る・・・・・・。


前述の歌詞は私の子供の頃の記憶に基づくもので、タイトルと冒頭の歌詞は、いずれも「まんまるちゃん」となっている。


ところがいろいろな人に聞き取り調査をしてみると、全体の歌詞は全くいっしょなのに、まんまるちゃんの部分だけが、「まるまるちゃん」になっているものが一定数見られた。


そしてこのことは、次回以降に解析して行く予定の、子ブタ以外の絵が描ける、「まんまるちゃんの絵描き歌」にも関係して来るので、ちょっと覚えておいて欲しい・・・・・・。


で、話を戻して、子ブタの絵が描ける「まんまるちゃんの絵描き歌」についてだ。


じつはこの絵描き歌、誰に話を聞いても、歌詞のストーリー自体はほとんど変化がない。


ところが歌詞の1つ1つのワードが微妙に変化しているものが、かなりの数出て来たのだ。


そしてそのほとんどのものは、「小さなお船に乗せら~れて」のフレーズに集約されていると言っても過言ではなかった。


私の記憶にあるのは、「小さいお船に乗せら~れて」なのだが、じつはこの部分を、「大きなお船に乗せら~れて」と答えるかたも少なくなかった・・・・・・。


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▲歌詞に出て来る「お船」については、船の規模、材質や色、国籍などに様々なバリエーションがある。また、巨人や小人が登場したりと、もはやなんでもありの状況である・・・・・・。

また、船については、「大きさの変化」だけではなく、「色の変化」も見られた。


これについては、「金のお船に乗せら~れて」と、「銀のお船に乗せら~れて」という歌詞がそうなのだが、数としては「大きさの変化」よりは若干少なくなるものの、一定数確認することが出来た。


私が子供の頃に想像していた「お船」は、木で出来た手漕ぎの渡し船だったのだが、きっと、「金のお船」や「銀のお船」だと、もっと大きな豪華な船ということになって来るのだろう・・・・・・。


また、日本の船ではなくて、外国の船を想像させる歌詞のものもあった。


一番多かったのは、「インドのお船に乗せら~れて」で、これについては、数としては「大きさの変化」とほとんど変わらないぐらいあった。


また、これは現在では差別用語になってしまうのだが、「土人のお船に乗せら~れて」と歌われているものも確認することが出来た。


これについては、次回以降で解析して行く、別バージョンの「まんまるちゃんの絵描き歌」にも、深く関わって来る歌詞なので、あえて紹介させてもらった。


一応、頭の片隅にでも置いておいて欲しい。


また、「外国のお船に乗せら~れて」という歌詞も、数件程度だが確認することが出来た。


「どこの国なのか」、「どんな船なのか」を特定していないところをみると、これは元の歌詞を忘れてしまって、歌詞を置き換えて歌ったものが、そのまま人から人へ伝わって行ってしまったものではないだろうか・・・・・・。


また、ちょっと面白いところでは、「巨人のお船に乗せら~れて」という、まるでおとぎ話の世界を彷彿させるような歌詞のものもあった。


これについては、「小人のお船に乗せら~れて」という歌詞のものもあったので、完全におとぎ話や昔話の影響を受けていると言ってよく、歌詞の変化については、恐らく意図的と思われる・・・・・・。


さて、今回は「まんまるちゃんの絵描き歌」の前半の歌詞を解析して来たのだがいかがだったろうか。


そして、みなさんが子供の頃に歌っていた「お船」はこの中にあっただろうか?


次回は今回解析出来なかった、後半の歌詞の解析を進めて行こうと思っている・・・・・・。


2023年1月24日 (火)

「謎フレーズ探偵」まんまるちゃんの絵描き歌 ①

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▲子供の頃、「まんまるちゃんの絵描き歌」で描いていた絵は、ほとんどの人はこのような子ブタの絵だったと思うのだが・・・・・・。

今回の謎フレーズ探偵のテーマは、「まんまるちゃんの絵描き歌」だ。


ポーランド民謡の「森へ行きましょう」のメロディに乗せて歌われるその歌は、きっと幼い頃に誰もが一度は聴いたことがあるのではないだろうか。


そんな訳で、まずは私が子供の頃に聴いた記憶がある歌詞のものをご紹介してみたいと思う。


「まんまるちゃんの絵描き歌」

まんまるちゃん まんまるちゃん
まんま~るちゃん
まんまるちゃん まんまるちゃん
まんま~るちゃん
小さいお船に乗せら~れて
お父さん お母さん
さよう~なら
ろくろくちゃん ろくろくちゃん
さんじゅ~ろく
ろくろくちゃん ろくろくちゃん
ふじの~やま


そして忘れてならないのは、この歌は「絵描き歌」なので、歌詞を最後まで歌い終わると、一枚の絵が完成することになる。


で、その絵というのが、上の画像の子ブタの絵になる・・・・・・。


どういう順番で書いて行くのかというと、まず、「まんまるちゃん、まんまるちゃん、まんま~るちゃん」のフレーズで、子ブタの鼻の部分が描ける。


そして次の、「まんまるちゃん、まんまるちゃん」で両目、次の「まんま~るちゃん」で顔の輪郭が完成する。


そして次に、「小さいお船に乗せら~れて」で、三日月形の口が描かれ、「お父さん、お母さん」で両耳、そして「さよう~なら」で、脳天に縮れた髪の毛が1本描かれる。


そして、「ろくろくちゃん、ろくろくちゃん」で両腕、「さんじゅ~ろく」で胴体になる36が描かれる。


そして次の「ろくろくちゃん、ろくろくちゃん」で両脚が描かれ、「ふじの~やま」で両脚と胴体が繋がって股になり、子ブタの絵が完成する・・・・・・。


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▲「まんまるちゃんの絵描き歌」は、なぜか人によって出来上がる絵が違う。歌詞は全くいっしょなのに、子ブタではなく子グマになる人もじつは一定数いた。そしてこれ以外にも・・・・・・。

ところで不思議なことに、この「まんまるちゃんの絵描き歌」を聞き取り調査をしていると、どういう訳か人によって最終的に出来上がる絵が違うのだ。


そうは言っても、子ブタの絵になる人がほとんどなのだが、人によっては子グマの絵になったり、人間の女の子の絵になる人もいた。


これはいったいどういうことなのだろうか。


そもそもの話、この絵描き歌は、「まんまるちゃんの絵描き歌」と呼ばれていて、歌詞を見ても子ブタなんてどこにも出て来ないのである。


最終的に子ブタの絵が完成するのなら、なぜ、「子ブタの絵描き歌」というタイトルではないのだろう。


それに歌詞の最後ぐらいは、「あっという間に、かわいい子ブタちゃん」みたいな感じにした方が、子供受けすること間違いないと思うのだが、なぜそうしなかったのだろうか。


で、普通に考えたら、歌詞に何度も登場する「まんまるちゃん」というのが、この子ブタの名前なのだろうが、「まんまるちゃん」という名前から、子ブタを連想する人がはたしてどれだけいるだろうか・・・・・・。


じつはこのことだけに留まらず、「まんまるちゃんの絵描き歌」には、とにかく謎が多い。


先ほども書いたように、全く同じメロディーの「まんまるちゃんの絵描き歌」であるにも関わらず、完成した絵を見ると、人によって全然違う絵になっていたり、歌詞の構成はいっしょなのに、そこに登場するワードが微妙に違っていたり、いったいどれが本当の「まんまるちゃんの絵描き歌」なのか、調べれば調べるほど、混乱して行く一方なのだ。


そんな訳で次回からは、まずは一番オーソドックスな子ブタの絵が描ける、「まんまるちゃんの絵描き歌」に焦点を当てて、歌詞の謎を1つずつ紐解いて行こうと思っている・・・・・・。


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