「謎フレーズ探偵」ひな祭りの替え歌 ②
▲「ひな祭り」といえば、ハナモモの花のイメージがある。しかし、実際には自然下でハナモモが開花するのはもう少し先になる。そして「ひな祭り」の時期に、実際に咲いている花木といえば、画像のトサミズキをはじめ、なぜか黄色い花が多い・・・・・・。
「ひな祭りの替え歌(オーソドックスなもの)」
あかりをつけましょ 爆弾に
ドカンと一発 ハゲ頭
五人ばやしも死んじゃって
今日はたのしいお葬式
前回、ご紹介した「ひな祭りの替え歌」は、上の例のように、2行目の歌詞が「ドカンと一発ハゲ頭」になるものだった・・・・・・。
で、今回はこれとは別バージョンの歌詞のものをご紹介して行こうと思っている。
それがこちら(↓)になる。
「ひな祭りの替え歌 D」
あかりをつけましょ 爆弾に
お花をあげましょ 毒の花
五人ばやしに殺されて
今日は悲しいお葬式
まず、こちらのバージョンの替え歌では、2行目の歌詞が前回ご紹介したものとは大きく変わっていることに気付かされる。
そして前回の記事の一番最後にご紹介した歌詞Cでは、「五人ばやしの殺人鬼」という意味深なフレーズが出現していたのだが、今回は更に衝撃的で、「五人ばやしに殺されて」と、「じつは真犯人は五人ばやしだった」ともとれる歌詞に変更になっているのである。
このため、お葬式の対象も、五人ばやしによる偽装殺人の被害者に向けたものになっている。
そう、前回爆弾の被害に会って死んだと思われていた五人ばやしは、じつは生きていたのである・・・・・・。
「ひな祭りの替え歌 E」
あかりをつけましょ 爆弾に
お花をあげましょ 毒の花
五人ギャングに殺されて
今日は悲しいお葬式
歌詞Eでは五人ばやしがじつは五人ギャングだったことが判明している。
五人ギャングが五人ばやしになりすまして、ひな壇に潜入していたということは、本物の五人ばやしはいったいどこへ行ってしまったのだろうか。
もしかしてどこかに監禁されているのだろうか。
そしてこれについては、次にご紹介する歌詞がその答えのようだ。
▲「ひな祭り」に付き物なのがこの菱餅。菱餅は下から緑、白、桃の順番で重ねられる。これには雪(白)の下では春を感じて植物の芽吹き(緑)が始まり、桃の木には花(桃)が咲き始めているという意味がある・・・・・・。
「ひな祭りの替え歌 F」
あかりをつけましょ 爆弾に
お花をあげましょ 毒の花
五人ばやしの首チョンパ
今日は悲しいお葬式
どうやら本物の五人ばやしは、五人ギャングによって、すでに「首チョンパ」されてしまっていたらしい。
ところでこの爆破事件の真犯人は、五人ギャングだったことが判明したのだが、この犯人グループはかなり周到に犯行の準備をしていたようである。
その証拠が歌詞の2行目、「お花をあげましょ 毒の花」になる。
もし万が一、爆弾が機能しなかった場合に備えて、生花に毒の花を紛れ込ませておき、毒殺の準備まで整えてあったのだ。
正に用意周到な計画だったといえるだろう。
どうでもいいが、「ギャング」という言葉に妙に昭和を感じてしまうのは、はたして私だけだろうか・・・・・・。
さて、最後にご紹介するのは、また別バージョンの替え歌になる。
こちらのバージョンでは前半の歌詞がこれまでのものとは大きく変化しているので、そのあたりに注目して読み進めて行って欲しい。
「ひな祭りの替え歌 G」
あかりをつけたら 消えちゃった
お花をあげたら 枯れちゃった
五人ばやしも死んじゃって
今日は悲しいお葬式
まず、この替え歌を作った作者は、ずいぶんと思い切ったことをしたものである。
なぜなら歌詞Gでは、爆弾に点火もしなければ、爆発も起こらない。
そして爆弾が機能しなかった場合の保険ともいえる毒の花もいっさい登場しないのである。
早い話が何も事件は起こっていないのだ。
それにも関わらず、なぜか五人ばやしは死亡している。
全くもって意味不明としか言いようがないのだが、もしかして犯人は黒魔術でも使ったのだろうか。
さて、今回は誰もが子供の頃に、一度は聴いたことがあるであろう、「ひな祭りの替え歌」をご紹介して来たのだがいかがだったろうか。
子供の頃はただ面白がって歌っていただけだったのだが、大人になってからこれらの歌詞を見返して見ると、改めて「子供って残酷だよな~」と、ちょっと引いている自分がいるのである・・・・・・。
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